骨や筋肉だけじゃない!ビタミンDの10の効果をわかりやすく解説

骨や筋肉だけじゃない!ビタミンDの10の効果をわかりやすく解説

ビタミンDはどんな働きをするの?

ビタミンと聞くと「ビタミンB」「ビタミンC」「ビタミンE」を連想しますよね。しかしここで「あれっ?」と気づきませんか?CとEの間には「D」があるはず・・・。そうなんです、ビタミンにはちゃんと「ビタミンD」が存在しているんです。でもビタミンDがどんな栄養素なのか?何に含まれているか?を把握している人はほとんどいないのではないでしょうか。

ビタミンDの主な働きは骨を強くすること。しかしこれだけじゃありません、その他にも素晴らしい効能を持っているビタミンだから今こそ注目して欲しいのです。早速どんなビタミンなのかたっぷりご紹介していきます。

ビタミンDが持つ効果・効能

ほそみん
みなさん、こんにちは!今日のテーマはビタミンDです。
皆さんはビタミンDの存在とその効能をご存知ですか?
実は知らないと損をするくらいビタミンDには素晴らしい効能が詰まっています。
早速ご説明しますね!

筋肉を強くする

ここ数年の研究で分かったのが「ビタミンDが間接的に筋肉の成長を促している」という効能です。筋肉にはビタミンDの受容体が存在し、ここにビタミンDが結合すると筋肉のタンパク質合成を促進させて筋肉が強化されます。

筋肉が強化されるということは、それだけ基礎体力が上がるということ!ダイエットを成功させるには、如何にエネルギーを消費して脂肪を燃やせるかが重要ですが、ここに欠かせないのが筋肉の存在です。ビタミンDが筋肉を強くする→筋肉が強くなると痩せやすくなる、ということを覚えておきましょう。

カルシウムの吸収を促す

ビタミンDは丈夫な骨を作るのに欠かせない栄養素です。体内に入ったビタミンDは肝臓や腎臓で処理をされ、カルシウムの吸収を高める働きをします。そのため、カルシウムと一緒にビタミンDを摂取すると相乗効果でより良い効能を得られるのです。

骨がしっかりしていないと筋力が低下して痩せにくい体になってしまいます。また、体中の身体機能が低下してしまうので注意が必要です。カルシウムの吸収量が少ないと、動脈効果や骨粗鬆症になる可能性が高まるので、これを防ぐためにもしっかりビタミンDを摂取する必要があります。

美肌作り

ビタミンDには皮膚の殺菌作用があるので、摂取することで皮膚のバリア機能を高めることができます。これにより敏感肌やアトピー肌が改善したり、肌荒れを防いで美肌づくりに役立つと言われています。バリア機能が高まることでターンオーバーも正常になるので、健康で綺麗なお肌を保ちたい方に最適です。

また、ビタミンDは太陽光にも含まれるので、適度な日光浴をすることで太陽光から体内にビタミンDを取り込むことができます。日焼けをするほど太陽光を浴びてしまうのはよくありませんが、午前中の日差しが弱いうちに5~10分程度日光浴をすると自然に体内で合成されて艶やかな美肌づくりに効果を発揮します。

免疫の向上

ビタミンDには体内で抗菌物質を分泌する作用があると言われており、これによって体の免疫を上げて様々な病気を予防する効果が期待できます。インフルエンザの季節にビタミンDを摂取すると感染を予防できるという報告もあるので、風邪をひきやすい方や虚弱体質の方におすすめのビタミンなんですね。

特に太陽光を浴びて合成されたビタミンD免疫の向上に強く作用すると言われているので、一日10分程度の散歩をしたり、洗濯干しや庭の掃除などの家事で軽く日光を浴びることも大切になります。外で遊ばない子供をもやしっ子と言いますが、この言葉の意味が今になってよくわかりますよね!

アレルギー症状の緩和

アレルギー症状の主役といえば花粉症ですが、花粉症を引き起こす免疫応答細胞にはビタミンDの受容体が存在するので、ビタミンDを摂取していると花粉症の症状を抑えることができると言われています。ひどい花粉症に悩む方は、ビタミンDを食品から摂取したり適度に日光浴をしてみると良いでしょう。

また、ビタミンDには皮膚の表皮細胞が増殖するのを抑えて皮膚を殺菌する作用があるので、ビタミンDが配合された軟膏をアトピー性皮膚炎に塗布すると症状が軽快すると言われています。アレルギー体質に悩む方は、ビタミンDの存在を今こそ再確認してみる必要がありそうですね!

癌予防

ビタミンDの素晴らしさは、体内の様々な組織においてビタミンD受容体が存在するという点です。内蔵はもちろんのこと、副甲状腺、脳、骨、皮膚、筋肉、免疫系、全てにおいてビタミンD受容体が認められており、これによって体内で発生する様々な病気を予防することができると考えられています。

特に注目したいのが癌に対する作用です。多くの癌細胞にビタミンD受容体の発現が確認されており、ビタミンDを摂取することで癌細胞の増殖を抑えることができると言われています。癌は誰にでも起こりうる恐ろしい病気ですから、普段から積極的にビタミンDを摂取して健康を守りたいものですね。

不妊の改善

体内に存在するビタミンDは、驚くことにその80%近くが体内合成で作られています。だからこそ各細胞が受容体を持ち、遺伝子発現をすることで作用を発揮するのがビタミンDなんです。このビタミンDの作用を研究する専門家の中には、ビタミンDはホルモンに近い存在だとする方もいるほどです。

そしてその言葉を証明するのがビタミンDと不妊の関係です。ビタミンDと妊娠に関する研究報告は多数ありますが、その中でも興味深いのが「体内のビタミンD濃度が着床しやすい子宮内膜作りに必要である」「40代においてビタミンD濃度が低いほど卵子の現象が早い」といった報告です。

そう聞いてみると、不妊の原因がビタミンD不足ではないか?とさえ思えてきます。なかなか授からずに悩んでいるなら、積極的にビタミンDを摂取して日光浴をしてみる価値がありそうです。

うつ症状の改善

様々な組織に受容体を持つビタミンDは脳に対してもしっかり作用します。うつ症状は脳に障害が起きて生じますが、ビタミンDによって脳機能が増進されることによりうつ症状の改善が期待出来ると言われています。最近気分が落ち込みがちと感じる方は、普段から積極的にビタミンDを摂取したいですね。

また、ビタミンDを体内合成するために適度に日光を浴びる行動もうつ症状の改善につながります。家に引きこもってばかりいるよりも外の景色を見て空気を吸っている方が気持ちが晴れやかになりますよね。

ビタミンDを合成しつつ気持ちをスッキリさせてくれる日光浴はうつの治療としても最適です。

認知症予防

認知症は脳が萎縮して脳血流が低下することで生じる病気です。ということは、脳の変化を抑えることができれば認知症予防ができますが、ここで活躍するのがビタミンDなんです。ビタミンDが脳の中に入ると、神経細胞の保護や増殖の調整をする活性型ビタミンD3に変化して様々な作用をしてくれます。これが認知症予防に欠かせないと考えられています。

海外の学会ではビタミンD不足の高齢者が認知症を発症するリスクが高まることや、認知症一歩手前の認知機能障害になる確率が高まる研究報告が多数発表されています。まだ自分は若いと思っていてもいつ突然どうなるかはわかりませんから、普段からビタミンDの存在を認識して摂取しておきたいですね。

糖尿病予防

糖尿病は膵臓から分泌されるインスリンの働きが低下することで発症します。糖尿病を予防するにはインスリンの分泌を促すことが何より大事なのですが、ここで活躍するのがビタミンDの存在です。

インスリンの分泌を促す信号を出すのはカルシウムの役目なのですが、カルシウムと同時にビタミンDを摂取することでよりインスリンが分泌されやすくなることが分かっています。ビタミンDにはカルシウムの吸収を促す働きがあると前述しましたが、この2つを一緒に摂取すると糖尿病も予防できるわけですから本当に素晴らしいですよね。「ビタミンD+カルシウム」はいつも一緒の恋人同士と覚えておくといいですね!

ビタミンDの基礎知識

ほそみん
ビタミンDって素晴らしい効果をたくさん持っているんですね!
多くの皆さんがこの事実を知らなかったはず・・・
ではでは、ビタミンDがどんな栄養素なのか?基本的な知識もしっかり身につけていきましょう。

ビタミンDは脂溶性ビタミンのひとつ

ビタミンDはビタミンの中でも珍しい脂溶性ビタミンです。さらに驚くのは日光を浴びることで人間の体内で作り出すことができるビタミンという点です。多数の食品にも含まれているので、規則正しい食事と適度な日光浴によって体に必要なビタミンDが体内に存在することになります。

ビタミンDは小腸や腎臓でカルシウムとリンの吸収を促進し、血液中のカルシウム濃度を保つ働きがあるので強い筋肉や丈夫な骨を作り出すのに欠かせない栄養素です。

脂溶性ビタミンとは?

脂溶性ビタミンは水に溶けずに油に溶ける栄養素です。魚や肉などに含まれているビタミンDはそれぞれに含まれる油の中で溶けた状態になっています。

油に溶ける性質を持っているので、調理をする際は油を使うと吸収率がアップします。また、他のビタミンが熱に非常に弱いのに対し、脂溶性ビタミンは熱による損失が少ない栄養素なので熱調理もできる利点があります。

1日の摂取量の目安は6.0㎍

ビタミンDの1日あたりの摂取量目安は成人で6.0μgです。これに対して子供は半分程度妊婦や授乳中の方は7.0~8.0μgと摂取量が多少異なります。ビタミンDを意識して食事をしている方は少ないと思いますから、これを機に1日の目安量をしっかり摂取してビタミンD不足にならないよう注意しましょう。

後ほどビタミンDを豊富に含む食材をご紹介しますが、ビタミンDは含有している食材を少量取れば1日に必要な6.0μgを十分摂取することができます。大切なのは毎日欠かさず継続してビタミンDを摂取することなので、規則正しい食生活を心がけていればビタミンDが極端に不足することはないと考えられます。

【年齢別】1日あたりのビタミンD摂取量目安

年齢1日の目安量
1~5歳2.5μg
6~9歳3.0μg
10~14歳5.0μg
15~70歳6.0μg
妊婦7.0
授乳婦8.0μg

ビタミンDが豊富な食材

ほそみん
成人ならビタミンDを1日6.0μg摂ればいいんですね!
でも、どんな食材をどれくらい摂ればいいのかしら?
美容と健康のためにも早速調べなくちゃね。

魚介類

 ビタミンDを圧倒的に多く含んでいるのは魚介類です。特に魚には豊富にビタミンDが含まれているので、ビタミンDが不足しているなと感じた時は好みの魚を調理して食べるだけで十分ビタミンDを摂取することができます。

魚が苦手な方はいくらやたらこなどの魚卵類でビタミンDを補ってみましょう。魚よりは含有量が低くなりますが、肉に比べると含有量が高いので手軽にビタミンDを補給することができます。

魚類のビタミンD含有量(食材100gあたり)

  • あんこうの肝:110μg
  • しらす干し:61μg
  • いわし丸干:50 μg
  • 紅鮭:33μg
  • スモークサーモン:28μg
  • さんま:19μg
  • まぐろのトロ:18μg
  • ひらめ:18μg
  • いさき:15μg
  • 太刀魚:14μg
  • カレイ:13μg
  • さば:11μg
  • さば(水煮缶):11μg
  • めざし:11μg
  • いわし:10μg

魚卵類のビタミンD含有量(食材100gあたり)

  • すじこ:47μg
  • いくら:44μg
  • 数の子:17μg
  • たらこ:10μg
  • 明太子:1μg

きのこ類

ダイエット中は栄養素不足が気になりますが、きのこ類にはビタミンDを含むものが多いので上手に活用してみるといいでしょう。含有量ダントツ第一は乾燥きくらげ!数枚を水に戻して食べるだけで1日の目安量をしっかり摂取できます。

きのこ類はたっぷり食べても低カロリーなので、ダイエット中に最適な食材です。おすすめはきのこ類を野菜と一緒に油で炒める調理方法です。野菜の栄養素をしっかり摂取しつつ、油に溶け込んだビタミンDをたっぷり補給できてお肌もツルツルに。毎日のサラダを野菜きのこ炒めに置き換えても楽しめますよ。

きのこ類のビタミンD含有量(食材100gあたり)

  • 乾燥​きくらげ:440μg​
  • 干ししいたけ:17μg​
  • 松茸:4μg​
  • 舞茸:3μg​
  • エリンギ:2μg​
  • 椎茸:2μg​
  • しめじ:2μg​
  • マッシュルーム缶:2μg​
  • えのき茸:1μg​
  • なめこ:1 μg​
  • マッシュルーム(生):1​μg​

その他

 ビタミンDは卵や肉類、加工品にも含まれています。冷蔵庫に魚やお肉がなくても、魚や肉を使った加工品(かまぼこやソーセージ)を調理すればビタミンDを摂取することができるので、覚えておくと良いでしょう。

ビタミンDは意外なことに野菜や果物には含まれていません。脂溶性なので脂を含む食材にしか存在しないんですね。これもビタミンDの最大の特徴です。

その他食材のビタミンD含有量(食材100gあたり)

  • 卵:3​μg​​
  • うずら:3μg​​
  • 鴨肉:3μg​​
  • 豚たん:2μg​​
  • 牛サーロイン:1μg​​
  • 牛リブロース:1μg​​
  • 豚レバー:1μg​​
  • 豚足:1μg​​
  • ウインナー:1μg​​
  • サラミ:1μg​​
  • ロースハム:1μg​​
  • ボンレスハム:1μg​​
  • 焼豚:1μg​​
  • ベーコン:1μg​​
  • バター:1μg​​
  • 生クリーム:1μg​​

ビタミンDの人気サプリ

ほそみん
ビタミンDは魚や肉に多いのね。
うーん、でも・・・魚嫌いの人って多いわよね?
ベジタリアンはどうすればいいのかしら?

ビタミンDを含む食材が苦手です・・・他にビタミンDを摂取する方法はありますか?

魚や肉が苦手な方やベジタリアンの方は、ビタミンDを含むサプリメントを上手に取り入れると良いでしょう。サプリメントなら毎日手軽にビタミンDを摂取することができます。サプリを取り入れつつ適度な日光浴をして体内のビタミンD量を増やしましょう。

ネイチャーメイド スーパービタミンD

長年サプリメントの研究を続けている大塚製薬の「スーパービタミンD」コスパの良さと信頼性で人気があるサプリメントです。どんな会社が作っているかわからないサプリを飲むのは怖いですよね。だからこそ徹底したモノづくりをしている大塚製薬のサプリメントに身を委ねたくなります。

さらに嬉しいのは90日分で1000円以下というコスパの良さ!ビタミンDを摂るために毎日調理ができない方や魚類が苦手な方にとっては本当に嬉しい価格です。1粒飲むだけで1日に必要な量を十分摂取できる点も魅力的ですよ。

  • 発売会社:大塚製薬株式会社
  • 価格:915円(税抜)・90粒入り(90日分/1日1粒目安)​
  • 含有量:​1粒あたり25µg

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ビタミンD3 30日分

サプリメントと言えばDHCを愛用している方も多いと思います。多岐にわたって様々な商品を開発しているDHCでは、30日分でたったの286円(税別)という驚き価格のビタミンDを発売しています。この金額ならお財布に負担なく長く続けれらますよね。

お値段が安くてもサプリメントそのものは信頼性が高いので多くの方に愛用されています。DHCは品質管理や商品開発に力を入れているので、安心して服用できる点が魅力ですね。ビタミンDの効果が気になる方は手軽に始められるDHCのサプリメントを取り入れてみてはいかがでしょうか。

  • 発売会社:株式会社DHC
  • 価格:286円(税抜)・30粒入り(30日分/1日1粒目安)​
  • 含有量:​1粒あたり25µg

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ビタミンD欠乏症の症状

ほそみん
ビタミンDの重要性がよくわかってきましたよね!しかし、もしビタミンDが不足したらどうなるのでしょうか?これは興味がある問題です。
美容や健康を害さないためにも、ビタミンD不足に関して理解を深めていきましょう!

ビタミンD欠乏症の症状

  • 骨軟化症
  • 骨粗しょう症
  • アレルギーの発症
  • 自己免疫疾患

  骨軟化症や骨粗しょう症

骨軟化症はカルシウム不足により骨や軟骨の石灰化に障害が生じ、石灰化していない骨器質が増加してしまう病気です。初めはそれほど症状がありませんが、進行すると腰や背中、膝や股関節に痛みを生じるようになります。さらに悪化すると脊椎を骨折してしまうこともあり、歩けなくなる可能性も出てくるので注意が必要です。

骨粗しょう症はカルシウム不足によって骨の強度が低下する病気です。骨内部はスポンジの用にスカスカとなり、ちょっとしたことで骨折しやすくなるので注意が必要です。特に40代以上で発症しやすくなり、高齢になるとくしゃみをするだけで骨折してしまう場合もあります。

骨軟化症も骨粗しょう症もビタミンD不足によってカルシウムの吸収率が下がることが大きな原因です。将来の健康寿命を伸ばすためにも、できるだけ早い段階からビタミンDを摂取したり、適度に日光に当たって体内のビタミンD量を一定に保っておく必要があります。

アレルギーの発症

現代人は不規則な食生活や運動不足などにより慢性的なビタミンD不足に陥っていると言われています。しかし、ビタミンDが不足すると全身にある様々な組織の受容体がビタミンDと結合できなくなり、これまでにない体の異変を生じるようになります。その1つがアレルギーの発症です。

特に花粉症はビタミンD不足で発症しやすく、普段の生活にも大きな支障を与えます。規則正しい食生活と適度な日光浴をしていれば、ビタミンDが不足することはないので、普段から意識して生活することがとても大切です。

自己免疫疾患を引き起こす

自己免疫とは細胞が持つ細菌やウイルスに対する抵抗力のことです。しかし何らかの原因では免疫作用が過剰に働くようになると、怖いことに自分の細胞が細胞を攻撃するようになり、これによって様々な疾患を発症するようになります。これが自己免疫疾患です。

ビタミンDは多くの細胞の増殖を促しつつ免疫の調節を行っています。しかし不足してしまえばこの働きが弱まってしまい、免疫の調整が上手く出来なくなり自己免疫疾患を引き起こす可能性があります。自己免疫疾患には、関節リウマチ、多発性硬化症、膠原病、1型糖尿病、炎症性腸疾患、などがあり、どの疾患も私生活に大きな影響を与えるので、ビタミンD不足に陥らないように注意することがとても大切です。​​​

ビタミンDが欠乏してしまう原因

ほそみん
ビタミンDが不足すると体は一気に傾いてしまう・・・これは本当に怖いことです。
しかも、しっかり食事でビタミンDを摂取しても他の要因でビタミンD不足になることがあるんです。
そうならないためにも、どんなことに注意すべきか把握しておかなければなりませんね!

日照不足

ビタミンDは体内でコレステロールが作られる過程で発生する物質が紫外線に当たる事で体内に生成されます。このビタミンDをビタミンD3と言い、ビタミンDの中でも活性型ビタミンDとなって血液中に取り込まれます。この活性型ビタミンDこそが小腸の腸管からカルシウムの吸収を増加させる役目を担い、体内のカルシウムバランスを調整・維持し、強い骨を作り出すのに欠かせない存在なのです。

近年では紫外線が肌に与えるリスクばかりが取りだたされているため、外出の際には日差しを避けたり日焼け止めを塗って紫外線を極力避ける生活をしている方が増えています。しかし、紫外線を避けてばかりいると体内のビタミンD生成量が減り、骨や免疫などに異常を来たします。紫外線量は地域や季節によっても異なりますが、1日10分程度浴びることが推奨されています。1日数回に分けて日焼けをしない程度に日に当たるよう心がけるといいでしょう。

 肥満

脂肪がたくさん付いた肥満体型だと、日光に当たっても脂肪が邪魔をして紫外線が体内に吸収されにくくなります。これにより体内で合成されるビタミンDの量が少なくなるので、肥満体型の方はビタミンDが不足しやすいと言われています。

さらに怖いのは、肥満によってビタミンD不足になるとますます太りやすくなるという現実です。ビタミンDにはレプチンという成分を生成する働きがありますが、このレプチンが食欲をコントロールしているのです。ビタミンD不足によってレプチンも不足すれば食欲が増してますます太り、ますますビタミンDが生成されない体になる・・・これは本当に注意しなければなりません。

ビタミンDの過剰摂取のリスク

ほそみん
ここで私、疑問に思いました。
「ビタミンDが不足すると困るなら、とにかくたっぷり摂ればいいの?」って。
ビタミンDの過剰摂取って問題ないのでしょうか?

ビタミンDを過剰に摂取するとどうなるのでしょうか?

ビタミンDを過剰に摂取すると、骨から放出されるカルシウム量が急激に増え、血中のカルシウムとリン酸濃度が異常に高くなってしまいます。
この状態がある程度続くと、食欲不振、嘔吐、体重減少を引き起こす可能性があります。
それでもビタミンDの過剰摂取が続けば、腎臓にカルシウムが吸着して尿毒症を起こしたり、血管や組織が石灰化を起こします。これらは重篤な症状になることもあるので、ビタミンDの過剰摂取には十分注意しなければなりません。

尿毒症

ビタミンDを長期に渡って過剰摂取すると、血中のカルシウム濃度が上昇し血管や内臓にカルシウムが沈着しやすくなります。特に注意したいのが腎臓への影響です。腎臓にカルシウムが大量に沈着すると、腎機能が著しく低下して本来排出されるべき老廃物が血液中に溜まってしまいます。これが尿毒症です。

尿毒症は腎不全が進行した状態であり、時には命の危険もある病気です。ビタミンDで健康になろうとして大量に摂取すると思わぬ事態を招くこともあるので、1日の摂取量をしっかり守ることを忘れないようにしましょう。

血管や組織が石灰化する

ビタミンDの過剰摂取によりカルシウムの血中濃度が高まると、脳、血管、関節、内臓、などの各組織が石灰化(カルシウム沈着)する恐れがあります。石灰化が起こると部位によっては痛みを生じたり、体にだるさや重さを感じるようになります。

また、血管が石灰化すると動脈硬化となり、腎臓が石灰化すれば腎結石に移行することがあります。ビタミンDをたっぷり摂取してたっぷりカルシウムを吸収したいと思っても、やりすぎてしまうと予想外の展開になりかねませんので過剰摂取にはくれぐれも注意してください。

健康に欠かせないビタミン。意識して摂ろう

ほそみん
ビタミンDこそ体の機能に欠かせない栄養素・・・う~ん、これは目からウロコでした!
美容と健康のためにも食事を見直して適度に日光浴をしようと思います。
皆さんもこの機会にビタミンDの存在をしっかり認識してくださいね。

私たちの健康に欠かせない栄養素はたくさんありますが、その中でも美容と健康を維持するのに重要なのがビタミンです。しかし、いつも意識して摂取するのはビタミンBやCばかり・・・。ここにビタミン摂取の落とし穴があることに気づいていただけましたか?

ビタミンDは知られざる存在ですが体内でも生成される特殊なビタミンなので、その役目は体の機能にとって欠かせないものばかりです。今までの生活を振り返り、ビタミンDが不足していると感じた方は、今こそビタミンDへの意識を高めてみてください。「自分の健康は自分で守る」と思うなら、ビタミンDの存在を忘れずにしっかり摂取するようにしましょう。 

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