目次
猫背の改善方法を徹底レクチャー

悪い姿勢の代名詞となっている
そんな悩めるアナタに

猫背を改善する効果的なストレッチ
まずは気軽に始められる
というのも、猫背の原因の一つが筋肉のこわばりだから。
筋トレと違って運動が苦手でも始めやすいし、体がほぐれていく感覚がクセになって自然と続けられますよ(o^-・)b
肩が前に出るのを防ぐ【胸のストレッチ】
猫背の人の特徴に、胸の筋肉かたく強張っているという点があります。その状態では胸が開きにくいので、肩は前に丸まり、まさしく猫背に。
かたくなった筋肉をほぐせば、胸が開きやすくなり肩が前に出にくくなるので、猫背防止になります。
呼吸もしやすくなるので、胸のあたりがスッと気持ちよくなりますよ。
ストレッチの方法
- 足を軽く開いて立ちます。呼吸は楽に。
- 背中で両手を組みます。
- 組んだ手を後ろに伸ばして胸を張ります。
- 手を元に戻します。
- これを2~3回繰り返します。

丸まった背を伸ばす【肩甲骨のストレッチ】
猫背は肩甲骨が開いてしまっている状態。それがクセになっていると、肩甲骨の背骨側がかたくなって胸を開きにくくなってしまいます。
肩甲骨ストレッチを行って動きをスムーズにすると、正しい位置に戻りやすくなり、猫背の矯正をしやすくなります。
ストレッチの方法
- 椅子に座って胸を張ります。
- 体の側面で両肘を90度に曲げて腕を上げ、手のひらを前に向けます。
- そのまま腕を前に動かし、胸の前で腕同士をくっつけます。
- そのままゆっくりと腕を上げていきます。上げるにつれ腕は離れてOKです。
- 腕を上げて背中を伸ばしたら元に戻し、両腕をくっつけます。
- 腕を開いて最初の状態に戻したら、さらに背中に向かって開いて肩甲骨を寄せるようにします。
- これを3回繰り返します。

頭を支える首は負担大!【首のストレッチ】
猫背は肩だけでなく首も前に出ている状態。この姿勢では重い頭を支える首の負担は相当なものです。
最近ではスマホを見ている人はみんなこの姿勢。凝り固まった首の筋肉をほぐしてピシッと背筋を伸ばしましょう☆
ストレッチの方法
- 椅子に座って胸を張ります。
- 正面の1点を見たまま、目線は動かさずにゆっくりと首を右にねじります。
- 正面に向き直ります。
- 同様に今度は左にねじります。
- 左右を1セットとして5回繰り返します。

これはラクチン◎【寝ながらできるストレッチ】
「ストレッチ、めんどくさいなぁ」なんて思う日もありますよね。そんな日でもできるのが、寝ながら行うストレッチです。ベッドでも床でも、ゴロンと寝た姿勢でできるので休憩のついでにやれちゃいますよ。
寝ながらするストレッチでは、太ももの裏側やお尻の筋肉をほぐします。デスクワークで長時間座っているとこわばってしまう筋肉なので、意識的に伸ばしてあげると猫背姿勢になる体のクセを改善することができます。
ストレッチの方法
- 仰向けに寝ます。
- 手のひらを床につけ、ひざを立てます。
- お尻をゆっくり持ち上げて胸を張り、背中を浮かせます。この状態を10秒キープ。
- ゆっくり元に戻します。
- これを5回繰り返します。

仕事の合間に【座ってできるストレッチ】
座っている時間は猫背になりやすいと同時に、矯正するにはもってこいの時間です。丸まってかたくなった背中の筋肉を緩めて、正しい姿勢に戻しましょう。
このストレッチは休憩時間にさっとできるのも魅力的です♪
ストレッチの方法
- 椅子に座り、腕は脇に自然に伸ばします。
- 両腕を前から上に向かって上げます。
- 耳の脇まできたら、グッと上に伸ばすように5~10秒間キープします。
- ひじを曲げるようにしながら横からおろします。
- ひざに手を置いてリラックスします。

肩甲骨を寄せる【キャットストレッチ】
ネコの背伸びをイメージさせるキャットストレッチ。ヨガでもおなじみのポーズですが、猫背改善のキャットストレッチは座った姿勢で行います。
広がってしまった肩甲骨を正しい位置に戻すことができますよ。
ストレッチの方法
- 背もたれのない椅子に座り、背中で手のひらを上に向けて腕を組みます。
- 組んだ手を下に引きながら、肩甲骨も真ん中に寄せていきます。
- 頭を後ろに倒し、手を下に引くように伸ばします。この時、息は細く吐き出し続けます。
- 3秒キープしたら頭を元に戻してリラックスします。

背中全体を反らせよう【ヨガ「らくだのポーズ」】
女性の間で大人気のヨガ。ヨガのポーズにも猫背改善に役立つものがあります。その名もラクダのポーズ。
正式名は「Ustrasana(ウシュトラアーサナ)」といって、膝立ちになって後ろに反るポーズです。ウシュトラとはらくだのことなんですよ。
スマホやパソコンでいつもうつむいて生活しがちだから、背中を思いっきり反らせる正反対のポーズで猫背改善をめざしましょう☆
ストレッチの方法
- 肩幅に開いて膝立ちをします。足の甲は床につけて、体重がひざに集中しないようにします。
- 両腕を開いて胸を張り、手を腰の後ろに当てます。
- 少しあごを引き、腰に当てた手を下にずらしながら背中を後ろに反らせていきます。腰を反らせないように、おなかを常にへこませておきましょう。
- かかとに指先をのせ、頭を反らせたらポーズの完成です。5秒キープしてゆっくり元に戻します。

ストレッチポールを使う方法も効果的
ストレッチポールのエクササイズは体の歪みを取り、正しい姿勢にしてくれる効果があるので猫背改善にはぴったり。
ただ上に寝るだけでも背中の筋肉が緩むので、ゆがんだ姿勢をリセットしてくれます。エクササイズを加えればさらに効果が期待できますよ♪
基本のエクササイズ【ベーシックセブン】
ストレッチポールの基本のエクササイズとなるのがベーシックセブンです。初心者でも簡単に取り組めて、すべて行ってもたった10分。つらいものではなく、気持ちが良いので無理なく続けられますよ。
どのエクササイズもストレッチポールの「基本姿勢」から始めます。
基本姿勢
ストレッチポールを床に置き、端にお尻をのせて仰向けに寝ます。手は床につき、膝を立て、体が安定する位置をみつけてください。それが基本姿勢になります。
1.床みがき運動
ひじと手首を床に付けたまま、小さな円を描くようにクルクル回します。肩甲骨の周りがほぐれ、気持ちよく緩んでいきます。
2.肩の上下運動
両手を天井に向かって楽に伸ばします。そのまま上に引っ張られるように伸ばしたら、ひじを曲げずに肩をストンと落とします。数回上下に動かすことで、肩甲骨周りがほぐれます。
3.鳥の羽ばたき運動
手を自然に床におろした状態から、肩の方にゆっくり広げていきます。肩につっぱりを感じたらゆっくり元に戻します。上げたり下ろしたりを繰り返し、胸を開いて肩甲骨周りをゆるめます。
4.つま先バイバイ運動
足を伸ばし、かかとを軸にして足首を左右に小さく揺らします。揺れによって股関節周りがほぐれていきます。
5.膝ゆるめ運動
4の運動が終わったらそのまま足の力を抜き、つま先を外側に向けた状態にします。その姿勢で膝を少しだけ持ちあげ、ゆっくり上下に動かします。揺れが骨盤まで伝わり、股関節周りがほぐれていきます。
6.ゆらゆら運動
基本姿勢に戻ったら、手と足で体を支えて体を左右に小さく揺らします。背骨周りの筋肉がだんだん緩んでいきます。
7.自然呼吸
基本姿勢のまま楽に自然な呼吸をしましょう。これでベーシックセブンのエクササイズは終了です。

体を三日月にして伸ばす【クレッセント】
クレッセントとは三日月の事。体を三日月のように弓なりにして側面を伸ばし、肋骨周りを開いていきます。
ストレッチの方法
- 基本の姿勢から右腕を上に伸ばします。
- 立てた両足を左に少し倒します。ポールから落ちない程度に軽くでOKです。
- ゆっくり呼吸しながら30秒キープします。
- 反対側も同様にします。

姿勢を維持するには筋力トレーニングも大切
体を支える筋肉、背筋や腹筋などが衰えると姿勢が悪くなって猫背の原因にもなりがちです。
筋トレをすれば猫背が即改善するかといえばそうではないのですが、正しい姿勢の維持に筋肉は不可欠。ストレッチで体をゆるめるのと併用して、筋トレもしていきましょう。
背筋を鍛える【バックエクステンション】
バックエクステンションとは背筋運動のことで、主に脊柱起立筋(せきちゅう きりつきん)を鍛えます。
脊柱起立筋とは背骨に沿って発達している9つの筋肉の総称で、背骨がまっすぐに保たれるように支えています。
この部分を鍛えると姿勢が良くなるので、猫背の改善はもちろん、腰痛や肩こりにも効果的です。
筋トレの方法
- うつ伏せになり、手は腰のあたりに置きます。
- 足はつま先を床につけます。
- そのままゆっくり顔を起こして体を反らします。
- 10回繰り返します。

四つん這いでバランス保持【クロスレイズ】
クロスレイズは一度でたくさんの筋肉を鍛えられる優れもの。腕、背中、お腹、お尻、太もも、足と全身を一気に鍛えることができます。
四つん這いになって対角線の腕と足を持ちあげることで、背筋をまっすぐにする筋力をつけることができます。背中を鍛えると後ろ姿も美しくなりますよ♪
筋トレの方法
- 四つん這いになって頭を自然に下げます。
- お腹に力を入れて引っ込めます。
- 右足をまっすぐ後ろに伸ばして床と平行にします。
- 左腕を前に伸ばして床と平行にします。
- 少し静止したら元の姿勢に戻します。
- 反対側も行います。
- 交互に行って1セットとし、10回行います。

美尻も手に入れよう♪【ヒップリフト】
お尻の筋肉、大臀筋を鍛えるのがヒップリフトです。首や肩にも効果があるストレッチなので、姿勢の矯正に役立ちます。美尻にはあこがれますよね♪
筋トレの方法
- 膝を立てて床に寝たら、かかとをお尻に引き寄せます。
- 腕を胸の前でクロスさせます。
- 息を吐きながら体を浮かせます。
- 10秒静止したら息を吸いながら元の姿勢に戻します。

猫背になってしまう4つの原因
猫背になってしまう原因は主に4つあり、姿勢の悪さだけではないもっと複雑な現象が体の内側で起こっています。
ただやみくもにストレッチや筋トレをするよりも、原因を知って不調が起きている部分を理解すれば、「今ここを改善している!」と感じられてモチベーションも保てますよ。
筋力の低下
猫背は正しくない姿勢の代名詞。筋力が低下すると正しい姿勢を保てなくなってしまうことが猫背の原因の一つとされています。
確かに背筋をピシッと伸ばした姿勢は決して楽チンではないですよね。つい背もたれに寄りかかりたくなったり、お腹と背中の力をだらんと抜いて、背を丸めたりしてしまいます。
筋肉にはアウターマッスルとインナーマッスルの2種類があるのですが、アウターマッスルは体の表面にあって体を動かすのに必要な筋肉。誰でも知っている腹筋や大胸筋などはこちらの仲間です。
一方、インナーマッスルは体の内部にあって姿勢や関節の位置を保つのに必要な筋肉。インナーマッスルは運動不足になると衰えやすい筋肉で、それが猫背の原因ともいわれています。
特に、
腰回りの筋肉が猫背に関係しているのは意外ですが、体をしっかり支えられる筋力をぜひとも手に入れたいですね。

筋肉のこわばり
体に力が入った緊張状態が続いていると、筋肉がこわばって凝り固まってしまいます。これも猫背を引き起こす原因と言われています。
腸腰筋と呼ばれる腰回りの筋肉の一つ、
太ももの前の筋肉、
また、胸の
こうした体のあちこちで起こる筋肉のこわばりは、同じ姿勢を長く続けたり、運動不足で筋肉が伸び縮みしにくくなることが原因で起こります。日頃の生活習慣に気をつけていきたいですね。
肩甲骨の広がり
猫背は、
肩甲骨が広がってしまう原因は、長時間のデスクワークやスマホ。どれも現代人の生活とは切っても切れないものなので、意識的に肩甲骨を寄せて猫背対策をしていきましょう。

骨盤のゆがみ
すでにお話ししてきたように、
これは、骨盤を支えている腸腰筋が衰えて正常なポジションを保てなくなったのが原因。筋肉の衰えが骨盤をゆがめ、結果として猫背になってしまうことがわかりますね。

猫背を放置しておくことのリスク
うつむき加減の姿勢で、実年齢より老けた印象を与えてしまう猫背。猫背はそうした見た目の問題だけでなく、健康面にも悪い影響を与えてしまいます。
放置しておくと思わぬリスクが出てくるので、早めに対策を打っておいた方がいいんです。
肩こりや首こりの悪化
猫背で一番実感しやすいデメリットは、肩や首がこることではないでしょうか。
人間の頭の重さは、体重の約10分の1。体重50kgの人なら5kgの重りが常に背骨に乗っている状態です。
猫背になると頭が前に飛び出すので、まっすぐな状態に比べて首に大きな負担がかかります。首の傾きに比例して負担はどんどん増えていき、予想以上の重さを常に首だけで支えていることになります。
首の角度 | 0度 | 15度 | 30度 | 45度 | 60度 |
首の骨にかかる重さ | 5kg | 12kg | 18kg | 22kg | 27kg |
重さを例えると… | スイカ (Mサイズ) | 2Lペットボトル 6本 | 自転車 | 2Lペットボトル 11本 | 2ドア冷蔵庫 |
これだけの負荷をかけ続けると、肩こりだけにとどまらず、頭痛や吐き気、めまいやしびれといった症状が出てきてもおかしくないくらいです。
さらに、首が不自然に曲がって首を通る太い血管が圧迫を受けるので、脳への血流が低下して脳梗塞や脳出血、くも膜下出血が起こりやすくなってしまうそう。たかが猫背とは言っていられない状況ですね。

太りやすい体質になる
猫背で太るなんてあまり聞いた事がないかもしれませんが、首や肩の血流の悪さがリンパの流れを悪くし、その結果太りやすくなってしまうといいます。
詳しく説明すると、猫背で前に出た頭を支えている首や肩には負荷が大きくかかり、血流が悪くなります。それに伴ってリンパの流れも滞ってしまい、老廃物が体の外にきちんと排出されなくなります。
老廃物がたまってしまうと起こるのがむくみですよね。さらに代謝も悪くなるので脂肪をため込みやすくなってしまいます。
また、首や肩の筋肉には褐色脂肪細胞という脂肪を燃焼する細胞が存在しています。ですが、猫背で首や肩の筋肉がかたくなってしまうと褐色脂肪細胞の働きが弱まって、脂肪が燃焼されにくくなってしまうそう。こうした仕組みで太りやすい体になってしまうのです。
褐色脂肪細胞は首や肩甲骨、脇の下にあるので、猫背でこわばる部分と共通しています。これは見逃せないリスクですね。

身長が縮む
医学的に見ると猫背で身長が伸び悩むというのは考えられないことだそうです。でも、縮むことはどうでしょう?
肩が丸まり前かがみになった猫背の人は、同じ身長で背筋をピシッと伸ばした人と比べるとどうしても背は低く見えてしまいますよね。姿勢だけで身長が3cm変わることもあるんだそうですよ。
また、猫背になると背骨がゆがんだり、背骨の隙間が潰れたりしてしまうこともあるそう。その結果身長にも影響が出てしまうことが考えられるのです。
自律神経が乱れる
猫背になると首が不自然な形になり、圧迫を受けて血流が妨げられてしまうのですが、そのことで自律神経を司る脳の下垂体への血流も低下することが考えられます。
すると、自律神経のコントロールがうまくいかなくなり、体に不調を起こす可能性があります。
自律神経は血圧や体温、ホルモンの分泌、消化など数多くの体の動きを整える働きをしているので、様々な不調を起こす原因となってしまいます。イライラや倦怠感、便秘や不眠、頭痛やめまいなど、日常生活に支障をきたす不調の原因は猫背のせいかもしれません。
逆流性食道炎になる
猫背で背中が丸まってしまうと、内臓は常に圧迫された状態にあります。逆流性食道炎はこの圧迫によって横隔膜がゆがんでしまうことから起こります。
横隔膜は筋肉でできた膜で、胸とお腹の間にあります。口から胃につながる食道が通っているのですが、形がゆがんでしまうと胃の一部がその穴にはみ出してしまい、胃が閉じられなくなってしまいます。すると、胃酸や未消化の食物が食道に逆流してしまい、逆流性食道炎になってしまうのです。

改善方法との併用におすすめのアイテム
ストレッチや筋トレと併用して、便利なアイテムを使って猫背の改善に取り組んでみるのもおすすめです。使いやすい二つの猫背改善アイテムを紹介します。
服の下に装着!【猫背矯正ベルト】
肩が前に丸まってしまうのをベルトの力で強制的に補正するのが猫背矯正ベルトです。様々なタイプが出ていますが、腰から上の部分に下着のように付けられるので、長い時間正しい姿勢を保つことができます。
猫背の姿勢になるとベルトの圧迫を感じて「あっ」と気付けるので、着用している間は姿勢が正しくなり、悪い姿勢になることを防止できます。
ただ、ベルトの補正力だけでゆがんだ骨やこわばった筋肉はゆるまないので、ストレッチや筋トレの補助として使うことをおすすめします。
座る時はコレ!【猫背矯正クッション】
間違った座り方をしていると猫背になってしまう危険性が大! 逆をいえば、猫背の人は座り方がNGなんです。
そこで登場するのが猫背矯正クッション。クッションといってもふわふわしたものではなく、どちらかといえば椅子に近い形をしています。椅子や床、ソファーの上に置いて座ることで骨盤や背骨に働きかけて、自然と正しい姿勢にしてくれます。
理想的な座り方のポイントは、骨盤が立ち、水平で、背骨は自然なS字カーブを描いていること。工夫されたクッションの形で座れば自然とその理想形になるので、美しい姿勢が作れてしまうというわけです。

それでも治らない場合は整体もおすすめ
紹介した猫背改善方法は自分で取り組める最強ラインナップですが、それでも治らない場合は整体院での治療もおすすめです。
骨の歪みやずれを矯正するのは整体の十八番。手技で筋肉もほぐしてくれるので、猫背の矯正に利用してみてください☆彡
→「整体の選び方4選」