目次
- 筋トレに炭水化物は必要?それとも抜くべき?
- トレーニング前後は炭水化物が必要!3つの理由
- 炭水化物を摂取する際に気をつけたい5つの注意点
- 炭水化物で筋トレのパフォーマンスを向上させよう!
筋トレに炭水化物は必要?それとも抜くべき?

体を鍛えて引き締めたい、ダイエットしたい、そんなときに筋トレをとりいれる人は多いと思います。でも、炭水化物を摂取してしまうと太ってしまってトレーニングにならないかも、なんて思っていませんか?それは全くの誤解!炭水化物は筋トレの際に抜いてはいけない成分の一つなんです。炭水化物を抜いてしまうとせっかくの筋トレの効果が減ってしまいます。筋トレとは苦しいもの。ならばその苦労は全部報われて欲しいですよね。炭水化物が必要な理由と摂取の際の注意点などを押さえて効率的に筋トレを行いましょう!
トレーニング前後は炭水化物が必要!3つの理由
インスリンを増加させてタンパク質吸収率をアップ
炭水化物を摂取することで血糖値の上昇が起こります。それによりインスリンの分泌が増加します。トレーニング中は炭水化物に含まれる糖分を摂取することで貯蔵されるグリコーゲンをエネルギーとして使用します。このグリコーゲンの生成はインスリンによって促進されます。脳の唯一のエネルギーである糖分を全身に届け、グリコーゲンの分かいを防ぐインスリン、実は筋トレにもとっても重要なんです。
インスリンには栄養分を体内に取り込む作用があります。それはたんぱく質、そして筋肉においても同様。さらに筋トレ中はインスリンの感受性が、脂肪よりも筋肉の方が高まっているため筋肉に栄養を取り混みやすい状態なんです。
筋トレにはたんぱく質が必要ということは多くの人が知っていることと思います。プロテイン飲料を筋トレの際に飲んでいる人も多いのでは?たんぱく質が不足してしまうと筋肉の合成もできず、減少していってしまいます。筋トレにとって大切なたんぱく質を効率よく体に取り込み、筋肉を増加させていくにはインスリンは大きな助けとなってくれます。そのためにも炭水化物は必要なんですね。
タンパク質の分解を防ぐ
筋肉をつけるために筋トレを行っている人は多いと思います。しかし筋トレは筋肉を増加させると同時に減らしてしまっています。筋肉生成と減少は同時に起こっており、減少率が生成率よりも多くなれば筋肉は減り、生成率が減少率より多ければ筋肉は増加していきます。これらはたんぱく質の代謝と呼ばれるもので、必ず起こることであり、激しい運動をする場合減少を防ぐことはできません。ダイエット中では筋肉を増やすことができないと言われるのもこのためです。エネルギーがきちんとある状態で初めて筋肉は増加していくのです。
また、炭水化物に含まれる糖分は筋トレの際にエネルギーとして使われます。もし炭水化物を抜いてしまうと、筋トレで使うエネルギーとしてたんぱく質が使われることなり、筋肉が衰える原因となります。十分なエネルギーは筋トレには必須です。ダイエット中であっても炭水化物を抜いた状態で筋トレを行うことは、長期的に見ると筋肉の減少を促進し、痩せにくくぶよぶよとした体になってしまう原因になってしまうんですね。
たんぱく質の分解を抑制するために、炭水化物の摂取は必要なんです!
筋トレ時に必要なエネルギーとなる
炭水化物に含まれる糖分はグリコーゲンという形になって体内に貯蔵され、必要に応じて使われることになります。筋肉に貯蔵されるグリコーゲンは筋グリコーゲンと呼ばれます。筋肉が使われるとき筋グリコーゲンがきちんと貯蔵されていれば良いのですが、もし筋グリコーゲンがなかった場合たんぱく質が使われてしまうのです。
筋トレは多くのエネルギーを必要とします。でも体を動かそうとすれば動けますよね。それは筋肉にとっても大事なたんぱく質が使われてしまっている最中ということ。これから鍛えて体を引き締めようとしているのに、逆効果とも言えることに…。
炭水化物の摂取によってインスリンの分泌が増加、それにより筋グリコーゲンの補充が素早く行うことができます。筋トレにおいて炭水化物の摂取は糖分の摂取となり、グリコーゲンの貯蔵、そして補充に繋がる大切な栄養素です。
また、脳の唯一の栄養分は糖分です。集中力をUPし、パフォーマンスを向上させるにも必要といえます。そして糖分が不足すると低血糖となり、疲労が増加します。疲労回復を早めることにも繋がります。

炭水化物を摂取する際に気をつけたい5つの注意点
摂取のタイミングが大事
炭水化物といっても内容はさまざまです。炭水化物というのは基本的に糖分と繊維質で構成されています。筋トレにおいて重要な成分は糖分です。糖分がクリコーゲンとして筋肉に貯蔵されることで筋トレでエネルギーとして使われるのです。そのためまず筋トレ前に摂取しておく必要があります。
しかしその糖分もまた種類があります。単糖類、二糖類、多糖類、とあり、それぞれ吸収速度が異なります。筋肉にグリコーゲンとして貯蔵されることが目的なので、たとえば多糖類であるご飯を30分前に摂取、ではタイミングがあまりよくありません。
吸収速度および血糖値の上昇によるインスリン分泌までの時間は単糖類、二糖類、多糖類の順で速いです。果物やはちみつなどの単糖類はトレーニングの30分前、ご飯やパスタなどの多糖類は1時間以上前に摂取しておく必要があります。
また、筋トレ後の摂取も効果的です。筋トレ後に糖分とたんぱく質を一緒に摂取することでたんぱく質の合成を促進します。バナナなどが手軽に摂取できるのでおすすめです。
きちんと普段の食事から炭水化物を摂取して食後1.5~2時間後程度にトレーニングを行う場合はあえて筋トレ前に炭水化物を摂取しなくても大丈夫です。食事から長く時間が空いてしまったときに炭水化物の摂取を行いましょう。
摂取量を把握しよう
摂取量に関しては人によって推奨している量が異なります。過剰摂取は当然いけませんが、あまりにも少なくてもやはり意味がありません。でも摂取したい炭水化物の厳密な糖分の量なんてわかりませんよね。なのであまり考えすぎず、体重1kgあたり0.8g~1gを目安にしましょう。60kgの人であれば48g~60g程度になりますね。たとえば8枚切りの食パン1枚が大体50gです。筋トレで重宝されるバナナはモンキーバナナ1本で40g弱程となります。
マルトデキストリンなどのカーボサプリメントで摂取すると摂取量も摂取タイミングも調節しやすいです。サプリメントは相性がありますので自分に合った形を探してみてください。過剰摂取にならないように気を付けてくださいね。過剰に摂取するとエネルギーとして使われず、またインスリンも過剰に分泌してしまうことで脂肪が増えていってしまいます。
夜に摂取するのは控えよう
筋トレに炭水化物が必要ではありますが、だからといっていつ食べても良いというわけではありません。特に夜寝る前に炭水化物を摂ることは控えましょう。炭水化物を摂取したあとそのまま寝てしまう場合、エネルギーとして使われることなく脂肪となって蓄積していってしまいます。脂肪の蓄積なんて体を鍛えたい人にも痩せたい人にも避けるべき事態ですよね。
また、夜眠っている間は成長ホルモンが活動しています。成長ホルモンは代謝の調整を行っており、骨を始めとする肉体の成長に関わります。その中には筋肉も当然入っており、筋肉を鍛えるにあたり成長ホルモンはとても大切な成分なのです。成長ホルモンは高い血糖値のときに分泌が抑えられる傾向があります。寝る前に炭水化物を摂取すると血糖値が上がってしまい、成長ホルモンの分泌が通常より少なくなってしまうので、そういう意味でも寝る前の炭水化物の摂取は控えましょう。
炭水化物だけでなくタンパク質も摂取しよう
筋肉を作るためにはたんぱく質は必須の栄養素となります。ということは多くの人が知っていることですよね。ダイエットのときに炭水化物を減らせとはよく聞いてもたんぱく質を減らせとはあまり聞かないと思います。炭水化物は必要ですが、だからといってたんぱく質を除いては本末転倒です。しっかりたんぱく質も摂取しましょう。
筋トレを行わない場合、厚生労働省による1日のたんぱく質食事摂取基準は男性18才以上60g、女性18才以上50gとなっています。鶏のささみが1本あたりだと約10gのたんぱく質が含まれているので、大体5~6本分となります。ですが調理によって損失分があるので現実的にはこれだけのたんぱく質が摂取できるわけではありません。納豆など加熱調理の必要がない食品で考えると良いでしょう。納豆の場合1パックで約7gのたんぱく質が含まれています。
しかしこれは筋トレを行わない通常の生活をしている場合です。筋トレを行う場合にはよりたくさんのたんぱく質が必要となります。ボディビルダーのようなハードな筋トレを行う人は体重1kgあたり3gのたんぱく質の摂取を目安にしているそうです。ボディビルダーと言わなくとも、筋トレの強度によってたんぱく質の摂取量を考えてくださいね。
お菓子で炭水化物を摂取するのは控えよう
炭水化物と聞いてお菓子を思い浮かべる人もいるでしょう。お菓子、美味しいですよね。ついつい手が伸びてしまう美味しいお菓子ですが、やはりお菓子は筋トレの時には控えた方が良いものなんです。お菓子は糖分だけではなくバターなどの油脂も多く使われており、エネルギーが高すぎることがあります。また、お菓子に含まれる炭水化物は小麦粉のような多糖類が多く、筋トレ前に軽く摂取しておくには少々不適切なんです。
あまりにも過敏になることはありませんが、炭水化物はお菓子で摂取すればOKとはならないようにしてくださいね。もしどうしてもお菓子を食べたい、という場合には和菓子がおすすめです。和菓子はバター等が使われていることが少なく、洋菓子に比べて脂質控えめにしやすいです。

たくさん取りがちになってしまう炭水化物、おいしいものが多いんですよね。でも目標しっかり意識してがんばりましょう♡
炭水化物で筋トレのパフォーマンスを向上させよう!
体を鍛えたい、ダイエットしたい、なんていうとき筋トレを行う人は炭水化物を控えている人も多いかもしれません。でも筋トレには炭水化物はもはや必須とも言える栄養素!きちんとエネルギーとして摂取しておかないと貯蔵グリコーゲンがなくなって筋肉の減少が加速してしまうことも…。せっかく筋トレしているのに筋肉が必要以上に減っていってしまってはもったいないですよね。ぜひしっかり摂取して最大限にパフォーマンスを発揮してくださいね!