目次
ビタミンB群に期待できる効果って何?

ビタミンB群は、ビタミンB1・B2・B6・B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの8種類の水溶性のビタミンのことです。B群のビタミンはお互いに協力し合いながら、体に必要な様々な物質代謝に関わっている重要な成分なのですが、他の栄養素やビタミンに比べて若干知名度が低いように感じます( ;∀;)。
でも多くの栄養補給ドリンクにはビタミンB群が配合されているほど、体に補給しないといけない必要成分なんです。

ビタミンB群の種類と効果
まずはビタミンB群8種類、すべての役割と効果について探っていきましょう。
ビタミンB1
ビタミンB1は糖質がエネルギーに変わるときに必要な成分で、「疲労回復ビタミン」とも呼ばれています。胚芽米、玄米、豚肉、大豆などに多く含まれます。
ビタミンB1の効果
体のエネルギー源となる成分は、【糖質・脂質・たんぱく質】の三大栄養素です。その中でも日本人には欠かせないのが、お米や麺類、パンなどに含まれている炭水化物(糖質)ですよね。
●疲労回復 その「糖質」をエネルギーに変えてくれる「補酵素」の役割をするのがビタミンB1なのです。つまりビタミンB1と一緒に摂られなければ「糖質」はエネルギーに変わってくれません。蒸し暑い夏場などに「冷たくて食べやすい!」という理由で、冷やしうどんや素麺などの炭水化物ばかり食べていると、糖質はエネルギーに変わることが出来ないために乳酸などの疲労物質が体に溜まり、結果だるくなったり疲れやすくなります。
疲れを溜めないためにも、玄米や豚肉などの豊富なビタミンB1食品を一緒に食べるように心がけましょう☆彡
●ダイエット効果 同様の理由で、糖質と一緒にビタミンB1を摂れば効率よくエネルギーに変わり消費することができます。
●脳の回転を速くする 脳は糖質のみをエネルギー源にしています。頭を使う時は、糖質からビタミンB1によって変換したエネルギーが必要なため、勉強や頭脳勝負の仕事などで集中したい時にはぜひ【糖質+ビタミンB1】の組み合わせに気を使ってください♪
不足した場合のリスク
代表的な欠乏症は脚気です。ビタミンB1不足が3ヶ月以上続くと発症すると言われていて、疲れやすくなる・食欲不振・むくみ・手足がしびれる、などの症状が出てきます。
そしてもう一つ、ウェルニッケ脳症も代表的なビタミンB1欠乏症で、アルコールを多飲する人がよく発症します。これはビタミンB1が大量のアルコール分解に使われてしまうために、慢性的に体内でB1が欠乏してしまうことが原因です。ウェルニッケ脳症は、両眼を同時に動かせないなどの眼球運動障害、歩行障害、意識障害などの症状が出てしまいます。

また、インスタント食品を多食している人のビタミンB1不足の脚気が増えているという報告もありますよ。
《補酵素》とは?
ご存じの通り、酵素とはタンパク質(アミノ酸の塊)のことで、体の中で消化や代謝などの化学反応を推進する働きを持っています。しかし単品で化学反応を起こせる酵素だけでなく、化学反応を起こすためのサポート的成分が必要となる酵素もあります。そのサポート役が「補酵素」と呼ばれる成分なのです。補酵素の中にはミネラル成分もありますが、主役級の補酵素はビタミンB群が担っています。
ビタミンB2
ビタミンB2もエネルギー生成に必要なビタミンで、成長に不可欠な三大栄養素のエネルギー生成に関わっていることから「成長のビタミン」とも呼ばれています。レバーやうなぎ、納豆、卵、牛乳などに多く含まれます。
ビタミンB2の効果
●成長の促進 子供から年配の方まで、髪の毛、皮膚、粘膜、爪などの細胞再生に必要不可欠な栄養素です。
●メタボ解消 ビタミンB2は三大栄養素をエネルギーに変える補酵素をしての役割を持っていますが、中でも脂質がエネルギーに変わる時に活躍して燃焼を促します!ビタミンB2が無ければ脂質はエネルギーに変換しないばかりか、そのまま脂肪として体に蓄えられてしまうので、メタボや脂肪が気になる人はビタミンB2の摂取を心がけましょう♪
不足した場合のリスク
ビタミンB2が不足した場合には、皮膚や粘膜に炎症が起こりやすくなります。特に目や口内、舌などの粘膜部分に欠乏症の症状が現れやすくなり、口内炎・口角炎・舌炎・眼精疲労・目の充血、もっと深刻な状況になると白内障など発症してしまうこともあります。子供の場合は、成長障害を起こすこともあります。

ナイアシン
ナイアシンは、糖質・脂質・タンパク質のエネルギー生産、アルコール分解などに関わっていて、別名「ビタミンB3」とも呼ばれています。レバーや肉類、魚類に多く含まれています。
ナイアシンの効果
●アルコール分解 肝臓でアルコールの有害物質(アセトアルデヒド)の分解を促してくれる働きがあります。お酒をよく飲む人はナイアシンが分解で沢山消費されてしまうために、推奨摂取量より多めにとる必要がありますよ。
●代謝に大きく関与 ビタミンB2同様に糖質・脂質・タンパク質のエネルギー生産に関わっています。体内で必要なエネルギーの6割から7割が、ナイアシンの働きといわれるほど不可欠な存在なんです。
●冷え性の改善 ナイアシンは末梢血管を広げて血行を促進してくれる働きがあるため、冷え性や肩こり、頭痛などの改善に効果があります。
他にも皮膚や粘膜の代謝や女性ホルモン、神経伝達物質の元となる重要な栄養素なんです。
不足した場合のリスク
ナイアシンは、人間の体内で最も多く存在するビタミンで、体内でもアミノ酸のひとつであるトリプトファンからもナイアシンを作り出すことができます。ただし、それだけでは足りないので食品など必要な量を補わないといけません。
ナイアシン欠乏症としては、パラグラという病気があげられます。まず顔、首、手足に日焼け跡のような皮膚炎が現れて、次に頭痛やめまい、下痢などの症状が出てきます。悪化すると脳の機能障害まで引き起こす恐ろしい病気です。

パントテン酸
パントテンとはギリシャ語で「どこでも存在する」という意味から由来されています。その名の通り幅広い食品に含まれていて、ビタミンCと共に「抗ストレスビタミン」として知られています。レバー、納豆、魚卵類、鶏肉などに多く含まれています。
パントテンの効果
●ダイエット効果 糖質・脂質・タンパク質のエネルギー変換に必要な補酵素ですが、ビタミンB2と同様に、特に脂質の代謝に不可欠な栄養素で、パントテンが不足すると太りやすい体質になってしまいます。
●ストレス緩和 パントテン酸はストレスの多い人には欠かせない栄養素でもあります。私たちの体の中では副腎皮質ホルモンという物質が副腎から分泌をしてストレスに対抗していますが、副腎の機能が弱まっていると副腎皮質ホルモンの合成機能も低下します。
パントテン酸は、そんな副腎の働きを助けてホルモン合成を促してくれるのです。ちなみにビタミンCを同時に摂ると、ストレスの抵抗力がパワーアップしますよ♪
不足した場合のリスク
パントテン酸は、さまざまな食品の中に含まれているうえに腸内細菌によっても微量ながらも合成されるので、普通の食生活を送っていれば不足の心配はありません。しかし、抗生物質を摂取している人、コーヒーやアルコールを多飲している人は、パントテン酸の合成や摂取が妨げられるために、不足してしまうこともあります。
パントテン酸の欠乏で起こる症状は、副腎障害、動脈硬化、成長障害、疲労、イライラなどのストレスがあげられます。

ビタミンB6
ビタミンB6は、脂質とタンパク質のエネルギー生成に関わっているビタミンで、レバー、まぐろ、かつお、ナッツ類、にんにくなどに多く含まれます。
ビタミンB6の効果
●新陳代謝を活性化 ビタミンB6は、特にタンパク質をアミノ酸へ分解して、体に利用されやすいように合成する役割を持っています。それに加えてアミノ酸をエネルギーに変換するにもビタミンB6が必要になります。
肌や髪にツヤを与えて、筋肉などの新陳代謝を活発するのに必要な栄養素になります。筋肉増強のためにプロテインを飲んでいる人は、ビタミンB6も同時に摂取することで効果を発揮します。
●月経緩和 ビタミンB6は女性ホルモンとも関係しており、月経前には血中のビタミンB6の濃度が低下することがわかっています。それがイライラや頭痛などの月経前症候群(PMS)を引き起こすと言われていて、ビタミンB6を投与することでPMSの症状が改善に向かったという研究結果もあります。
不足した場合のリスク
ビタミンB6は腸内細菌によっても合成されるので、欠乏症は起こりにくいとされています。ただし、薬の服用やタンパク質を多く摂る人、生理中、妊娠中などは、積極的に摂るようにしましょう。
欠乏症になった場合は、湿疹・舌炎・脂漏性皮膚炎、など肌や粘膜の炎症、他にも貧血、免疫力の低下、手足のしびれ、などが起こりやすくなります。
ビオチン
ビオチンは肌や粘膜の活性化やアレルギー症状を抑制する働きがあります。レバー、豆類、卵黄、乳製品などに多く含まれます。
ビオチンの効果
●美肌効果 皮膚や粘膜を作る細胞を活性化させて老廃物の排泄を促すために、健康な髪や美肌を作るターンオーバー機能を正常に保つ働きがあります。
●アレルギー症状の緩和 ビオチンは、コラーゲンやセラミドの合成を高める作用や、皮膚炎を起こす元となるヒスタミンの生成を抑える働きがあるために、皮膚疾患のアトピー性皮膚炎やアレルギーを抑制する働きがあります。
不足した場合のリスク
ビオチンは腸内細菌によっても生成されるために、普通の食生活では欠乏することはほどんどありません。しかし、抗生物質や抗てんかん剤などによってビオチンの摂取が阻害されるので、服用している人は多めに摂取するようにしましょう。
ビオチンが不足すると、脱毛や白髪、湿疹、炎症など髪や皮膚に関わる症状や、疲労感、不眠など起こりやすくなります。また妊娠中に著しくビオチンが不足すると、胎児に高い確率で口蓋裂、小顎症、内臓形成障害などの障害がある赤ちゃんが生まれることもわかっています。

卵白中に含まれるアビジンという成分と結合するため、ビオチンの吸収が妨げられるために欠乏症をおこします。
もし、生卵を多くとっている人がいたら気を付けて下さいね。
葉酸
葉酸はビタミン12と共に赤血球の生成にかかわっていることから「造血のビタミン」とも呼ばれています。レバー、うなぎ、モロヘイヤ、ほうれん草、ブロッコリー、枝豆などに多く含まれています。
葉酸の効果
●悪性貧血予防&改善 悪性貧血とは鉄分の不足で起こる貧血ではなく、赤血球を作ったり再生することがうまく出来ないことで起こる貧血の事です。葉酸はビタミン12とともに正常な赤血球を造血してくれるので、悪性貧血の予防改善に役立ちます。
●細胞の新生 また葉酸はDNAの形成と細胞が新しく作り出される時に欠かせない重要な栄養素です。皮膚や粘膜、毛髪の再生、そして細胞分裂が活発な胎児の正常な発育に必要なため、厚生労働省からも葉酸欠乏に注意するように通知が出ています。
不足した場合のリスク
葉酸は通常の食事をしていれば、不足することはほどんどありません。しかし、アルコールを多飲する人、避妊薬のピルを飲んでいる人などは欠乏しやすくなります。また、妊婦や授乳中の女性も不足しがちになります。
欠乏すると、悪性貧血、口内炎、胃潰瘍、肌荒れ、疲労感などがあげられます。また妊娠初期に葉酸が不足すると、胎児の中枢神経が上手く作られなくなるということなので、葉酸不足には注意したいですね。

妊活中の人・妊婦さん・授乳をしている人は、普段の食生活の中で葉酸を積極的に摂るようにしましょう!
ビタミンB12
細胞の代謝を促進したり悪性の貧血に有効なビタミンとして知られていて、赤い色をしていることから「赤いビタミン」と呼ばれています。ビタミンB12を多く含む食品は、レバー、卵黄、マグロ、タラ、牡蠣など動物性の食品にしか含まれていません。
ビタミンB12の効果
●悪性貧血予防 ビタミンB12は、葉酸と協力して正常な赤血球を作り出し、ヘモグロビン生成を助けてくれるので、悪性貧血を予防することができます。
●不眠症の予防 睡眠のリズムを作り出しているメラトニンの分泌量を調整しているのがビタミンB12です。不足すると睡眠障害を引き起こしやすくなってしまうのです。
●集中力の強化 ビタミン12は、脳からの指令を末端の神経まで正確に伝える役割もしています。精神の安定や集中力、記憶力の向上、運動神経の発達にも役立ちます!
不足した場合のリスク
ビタミンB12が不足すると、赤血球が減少してめまい・動悸・息切れの症状が起こる悪性貧血になったり、イライラや無気力、記憶力の低下、手足のしびれなど、神経系の症状が出ることもあります。

さらに期待できるビタミンB群の効果
ビタミンB群それぞれの働きについてご案内してきましたが、ビタミンB群はお互いに協力し合ってこんな働きもしてくれます。
精神の安定
精神を安定させてくれるのも相互作用によるものです。幸福感や精神を安定させてくれる「セロトニン」という成分を最近よく耳にしますね。
この「セロトニン」はトリプトファンやフェニルアラニンというアミノ酸(=タンパク質)が原材となっています。肉、魚、大豆や卵などのたんぱく質と補酵素としてビタミンB群をとることで、セロトニンが生成されてストレスが緩和したり、うつ病の予防へとつながるのです。
また質の良い睡眠をとるために必要な「メラトニン」の分泌量にもビタミンB群が関わっています。睡眠不足を改善することはイライラやストレスなどの解消にもつながります。
アンチエンジング
ビタミンB群は炭水化物、脂肪、糖分の代謝、赤血球の造血、肌や粘膜、爪、髪の毛の生成や活性化に関わる重要な役割と持っています。特にビタミンB2やB6が不足すると、ターンオーバーが崩れて皮膚などのトラブルが起こりやすくなるので注意が必要です。またビタミンB群には、細胞の老化の原因である活性酵素を抑制してくれる働きもあるんですよ!
ビタミンB群が不足してしまう原因
ビタミンB群の摂取に関して、日本人の場合、成人男性ではビタミンB1、B2、B6が、成人女性ではB1、B6が推奨摂取量に達していないそうです。食生活や日常生活の乱れなど、不足してしまう原因を幾つか挙げてみました。
食生活の乱れ
忙しかったり、夏バテで疲れていたりすると、コンビニのお弁当や食べやすい、ご飯・パン・パスタなどにどうしても食生活が偏りがちになりますよね。それら炭水化物(糖質)をエネルギーに変えてくれるのがビタミンB群なのですが、せっかくご飯を食べてもビタミンB群と一緒に摂らなければエネルギーに変換できないために力が出せず、体が疲れやすい、だるい、などの疲労感が蓄積してしまいます。そして食欲不振になると、さらに食べやすいものばかり摂ってしまい、食のバランスが崩れるという悪循環に陥ってしまうのです。
飲酒・喫煙
飲酒
アルコールの糖質をエネルギーに分解する過程でビタミンB1やナイアシンが消費されます。お酒を飲む量多ければ、比例して大量のビタミンBがアルコール分解で使われて減少してしまうのです。他にも、アルコールはビタミンB1の吸収を妨げてしまうというデメリットがあるため、重度のアルコール依存症の人の多くはビタミンB1欠乏症でもあるそうです。お酒を飲むときには、おつまみに焼き鳥のレバーやレバ二ラ炒めなどのレバー類、魚介類、緑黄色野菜などのビタミンB群(特にB1)を積極的に摂るように心がけてくださいね。
喫煙
ビタミンCが喫煙により消費されて欠乏しやすいのはよく知られていますが、ビタミンB12も煙草の煙によって欠乏します。煙草の煙の中に含まれるシアン化水素という物質は体内に入ると大部分が肝臓で毒性を弱められます。しかし、分解されなかったシアン化水素がビタミン12と結合して失われてしまうために「タバコ弱視」という視力障害を起こすことがあるのです。
妊娠・授乳
先にも出てきましたが、ビタミンB群の葉酸はDNAの形成と細胞が新しく作り出される時に必要な栄養素です。特に懐妊したか自覚する以前の妊娠初期から妊娠3ヶ月の間は、胎児の細胞分裂に多くの葉酸が消費されるために欠乏しやすくなります。神経管閉鎖障害などの発症リスクを減らすためにも、妊活中の人は普段の生活で緑黄色野菜を多めに摂るようにしましょう♪
また妊娠中、授乳時期には貧血も起こりやすくなります。葉酸と協力して造血してくれるビタミンB12も重要な栄養素です。胎児や赤ちゃんにしっかりと栄養を届けてあげるためにもビタミンB12の欠乏には気を付けましょう。
病気や服用中の薬
特に注意が必要なのは、抗生物質を長期で服用している方です。ビタミンB群は食品からだけでなく、ヒトの腸管内でも腸内細菌がビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、パントテン酸、ビオチン、葉酸の合成を行っています。抗生物質が微生物も殺してしまうことで、腸内の殺菌バランスが崩れて体内で生成されなくなりビタミンB不足になることがあります。
精神安定剤、経口避妊薬、心不全治療薬、痛風治療薬などの服用によってもビタミンB群の働きが阻害されます。
加齢
加齢にともない、体への吸収率が特に衰えるのがビタミンB群だと言われています。また体内での生産量も加齢とともに少なくなるので、欠乏症になりやすい栄養素でもあります。
それに加えて、動物性食品に多く含まれるビタミンB12などは、高齢者の食事メニューから外れがちになるのも原因の一つにあげられます。
ビタミンB群不足かも?確認してみよう
セルフチェックリスト
ビタミンB群が不足すると、深刻な欠乏症まではいかなくても日常の生活に支障がでる症状が出ています。特に困るのが、せっかく食事で摂った脂質・糖質・タンパク質などの栄養素をエネルギーに変換できないために起こる「疲労感」です。
ビタミンB群不足かどうか気になる方は、下記のリストをチェックしてみて下さい☆彡
ビタミンB群不足かも?チェックリスト
□慢性的に疲労感を感じる
□不眠症気味である
□気力がなく鬱っぽい
□ 肌荒れしやすい
□ 口内炎や口角炎ができやすい
□肩こりが治らない
□ 手足のしびれ
□ 冷え性である
□ めまいがあったり貧血気味である
□ イライラする
□ 集中力が続かない
□そんなに食べていないのに太りやすい

ビタミンB群の効果的な摂り方
複合的に摂取する
今までご紹介してきた通り、ビタミンB群は非常に多くの代謝にかかわっています。体の各組織は常にエネルギーを必要としているために、ビタミンB群のどれか一つが欠けてもエネルギー供給がうまくいかなくなるのです。
またそれぞれ単独で働くこともありますが、ビタミンB群同士で協力し合って体に必要な代謝や生成に働きかけてくれることもあります。
例えば、脳内ホルモンのトリプトファンからナイアシンが合成される時にはビタミンB6が必要だったり、新しい赤血球を作り出すにも葉酸とビタミン12の協力が必要です。ビタミンB群は8種類を全部取る方が、一つ一つのビタミン効果をアップすることができるのです。
水溶性であることに注意
ビタミンB群は水溶性ビタミンです。腸で吸収されて必要箇所で消費されますが、体内に長時間蓄えることができないので、余分な量は尿と一緒に排出されてしまいます。
過剰摂取による健康被害がないというメリットがある一方、毎日小まめに摂取する必要があるんです。
高脂肪な食事の時は多めに摂る
ビタミンB群のほどんどの成分は三大栄養素(糖質・脂質・タンパク質)の代謝に関わっています。これらの食事を多く摂った分だけビタミンB群もそれらの代謝に消費されていきます。高脂肪な食事だけでなく、糖質を多くとった時などもビタミンB群を補給しないと、エネルギー変換に足りなくなり、糖質や脂質はそのまま脂肪となって蓄積されて肥満の原因を作ってしまいます。
他にも欠乏することで動脈硬化の原因を予防できなかったり、成長障害や皮膚のトラブル、疲労蓄積などさまざまな症状をもたらしてしまうのです。
ビタミンB群が豊富な食材
体のために有意義に働いてくれるビタミンB群、それではどんな食材に豊富に含まれているのでしょうか?
食材のカテゴリー別にビタミンBが特に多く含まれる食品をあげてみました。
野菜類
ほうれん草、ブロッコリー、枝豆、モロヘイヤ、アスパラガス、芽キャベツ、大豆、まいたけ、えのきたけ、など。
果物類
アボカド、パッションフルーツ、栗、バナナなど。
肉類
豚・牛・鶏肉のレバー、豚肉、鶏肉(特にヒレとロース)、ハムなど。
魚類
うなぎ、まぐろ、さけ、イワシの丸干し、たらこ・すじこなどの魚卵類、しじみ、赤貝、あさり、牡蠣など。
その他
玄米、胚芽米、納豆、海苔、きな粉、玄米、抹茶、牛乳、チーズ、ヨーグルト、卵黄、アーモンド、落花生などに多く含まれます。
人気のビタミンB群サプリ
ビタミンB群は水溶性のために、毎日小まめに摂る必要がありますが、忙しい現代人には定期的に摂るのが難しいかもしれません。また、ビタミンB群を含む食材は高カロリーのものや、レバーや魚卵のようにクセが強い物があるため、嗜好やコレステロールを気にして食べられない人もいるでしょう。
そんな方は手軽にサプリメントでビタミンB群を補うようにしましょう♪
ディアナチュラ ビタミンB群
また、ディアナチュラは原料にビタミンB群が豊富な天然素材のビール酵母を使っています。ビール酵母は胃腸の中で善玉菌を活性化させる作用があるので、健康な胃腸を維持する作用も期待できます。
◆メーカー:アサヒ
◆メーカー希望価格:550円(税抜)
◆内容量:60粒(1日1粒、60日分)
- 口内炎が改善5/5口内炎が多発しその都度”ケナログ”を患部に塗って治して居ましたが、恒久対策はないかとネットで調べたら、粘膜を守る働きをもつビタミンB2が不足すると、唇や舌、目などの粘膜が影響を受け、口内炎が発生しやすくなりますとのことなので、ビタミンB群のサプリメントを3ヶ月ほど摂取していますが、1ヶ月後から口内炎が生じなくなりました。
- 疲労回復、肌荒れの改善5/5Hiroさん効果として感じたものは ・朝起きたときの疲労回復にある程度満足できる頻度が増えた ・疲労が蓄積している時に食生活が乱れるなどの要因が重なると、軽いじんましんや肌荒れが出ることがありましたが、そういったことがなくなりました。

この3商品の中ではお値段も一番安いのも魅力的。
ファンケル ビタミンB群 ロングタイム製法
また、肝臓に余分な脂肪がつかないようにコントロールしてくれる「イノシトール(別名:抗脂肪肝ビタミン)」が配合されているのも特徴です。
こちらも香料、着色料、保存料は無添加で、小粒で飲みやすいと評判のサプリです。
◆メーカー:ファンケル
◆メーカー希望価格:350円(税抜)
◆内容量:60粒(1日2粒、30日分)
- このサプリのおかげ5/5COCOROさん 40代女性この商品を愛用して、既に15年以上は経つと思います。手軽に、ビタミンB群が摂れるので、毎日、欠かさず飲んでます。体調が悪くなることもなく過ごせるのは、このサプリのおかげだと思っています。
- 妊活中に♪にゃらんJrさん葉酸が入っているので、結婚後、プチ妊活中に飲んでいました。 小粒で飲みやすいし、ファンケルは私の中で信頼感高いので。

ネイチャーメイド B-コンプレックス
◆メーカー:ファーマーバイト
◆メーカー希望価格:780円(税抜)
◆内容量:60粒(1日1粒、60日分)
- 夏バテの特効薬5/5ビタミンBは栄養ドリンクなどにも含まれる元気の源のビタミンだそうです。夏は汗と一緒に体内から出てしまうし、食欲も減退するのでサプリで補うといいよといきつけの医師に進められました。 たとえ摂取しすぎても排出されるから大丈夫だそう。 夏バテを感じたくないので毎晩摂取しています。おかげで朝身体がなまりのように重いようなことはなくなりました。
- ビタミン不足がちな人におすすめ27歳女性自分でもよくわからないぐらいだけど、このサプリを飲み続けると、体力のない私でも1.1倍ぐらい常に元気でいられます。 もちろん傍目でみてわかるわけではないけれど、飲むと、飲まないとでは身体がちがいをわかります。

ネイチャーメイドシリーズは種類が豊富で信頼できるサプリなので、シリーズで揃えている人もいるのかもしれませんね。
ビタミンB群サプリの商品比較
ご紹介した3商品を表でまとめてみました。最右の欄には1日の推奨摂取量(30~49歳女性)を参考までに載せています。
商品名 | ディアナチュラ ビタミンB群(1粒) | ファンケルビタミンB群 ロングタイム製法(2粒) | ネイチャーメイド Bコンプレックス(1粒) | ビタミンB群
推奨摂取量 |
---|---|---|---|---|
メーカー | アサヒ | ファンケル | ファーマバイト社製造
大塚製薬販売 | ― |
価格/内容量 | 550円/60粒(60日分) | 350円/60粒(30日分) | 780円/60粒(60日分) | ― |
1日分価格 | 9.2円/日 | 11.7円/日 | 13円/日 | ― |
成分 | ビタミンB群全8種、ビール酵母 | ビタミンB群全8種、イノシトール | ビタミンB群全8種 | ― |
※ビタミンB1 | 25mg | 10mg | 5mg | 1.1mg |
※ビタミンB2 | 12mg | 40mg | 12mg | 1.2mg |
※ビタミンB6 | 10mg | 30mg | 10mg | 1.2mg |
※ビタミンB12 | 20μg | 6μg | 15μg | 2.4μg |
※パントテン酸 | 5.5mg | 30mg | 10mg | 4mg |
※ナイアシン | 11mg | 30mg | 10mg | 12mg |
※ビオチン | 45μg | 50μg | 50μg | 50μg |
※葉酸 | 200μg | 400μg | 240μg | 240μg |
※は、各商品の1日分に含まれるビタミンB群成分量

いずれもネット通販、大手ドラッグストアなどで販売されています。お手頃価格なので、疲れやすい人やダイエットに応用したい人は、一度試しみてはいかがでしょうか♪
ダイエットに大切な栄養素。積極的に摂ろう♪
あまり脚光を浴びていないビタミンB群8種ですが、実は体に重要な多くの役割と効果をもたらしてくれていることがわかりましたね。女性に嬉しい美肌効果や、糖分・脂質を脂肪として蓄積しないというダイエット効果もあるので、積極的に摂取しちゃいましょう☆彡 軽い運動を取り入れれば、ダイエット効果がさらにアップすること間違いなし!です。