目次
ビタミンEはどんな食べ物に含まれる?

植物性のオイルや種実類、魚介類などに多く含まれるビタミンE☆抗酸化作用のあるビタミンACEの1つということで、血液サラサラ効果が期待できるんですね。ただし、ビタミンCは水溶性ビタミン、ビタミンAとビタミンEは脂溶性ビタミンという違いがあります。
水溶性ビタミンは水に溶けやすく熱に弱いものの、脂溶性ビタミンは水や熱による損失が少なく、油で炒めることによって吸収率が高まります。また、水溶性ビタミンだと過剰分は尿として排出されますが、脂溶性ビタミンの過剰分は尿として排出されないので、ビタミンEサプリの過剰摂取には注意が必要です。
ただし、食事ではビタミンEの過剰摂取はほとんど考えられないので、できるだけふだんの食事で摂取したい栄養素になります。というわけで、ビタミンEが豊富な食べ物を具体的にチェックして積極的に摂るようにしましょう!
ビタミンEが豊富な食べ物
ビタミンEことトコフェロールは数種類ありますが、そのうち厚生労働省の定める摂取目安量は活性の高い「α-トコフェロール」が基準になっています。そのため、「ビタミンE=α-トコフェロール」が豊富な食べ物について詳しく見ていきましょう。
野菜類
野菜のうちビタミンE(α-トコフェロール)が多いのは、唐辛子や菊のり、落花生、モロヘイヤ、かぼちゃ、大根の葉、つくし、めたで、とんぶり、干しわらびなど。日常的に食べやすい野菜としては、かぼちゃや赤ピーマンのほか、ニラ(含有量3.1mg)も挙げられますよ。
ビタミンE(α-トコフェロール)含有量(食品100gあたり) | 食品 |
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29.8mg | 唐辛子(果実・乾燥) |
25mg | 菊のり |
8.9mg | *唐辛子(果実・生) |
8.5mg | *唐辛子(葉・果実・油炒め) |
7.7mg | *唐辛子(葉・果実・生) |
7.2mg | 落花生(生) |
6.8mg | *落花生(ゆで) |
6.5mg | モロヘイヤ(生) |
4.9mg | 西洋かぼちゃ(生)、大根(葉・ゆで)、つくし(生) |
4.8mg | めたで(生) |
4.7mg | *西洋かぼちゃ(ゆで) |
4.6mg | *菊(生)、とんぶり(ゆで)、干しわらび(乾) |
4.4mg | 赤ピーマン(油炒め) |
4.3mg | *赤ピーマン(生)、トマピー(生) |
4.2mg | *西洋かぼちゃ(冷凍) |
4.1mg | *菊(ゆで)、ヨメナ(生) |
4mg | かぶの葉(ぬかみそ漬) |
※同じ食品でも調理法や種類などの違いによりビタミンE含有量が異なるものは「*」が付いています。
種実類
種実類すなわちナッツ類では、アーモンド、ヘーゼルナッツ、松の実、ひまわりの種、ピーナッツなどにビタミンE(α-トコフェロール)は多く含まれています。
ちなみに、ピーナッツとは落花生のことで、野菜類にも種実類にもラインナップされていますが、野菜類のほうは未熟豆、種実類のほうは完熟豆という違いがあります。また、塩味の付いたバターピーナッツのビタミンE含有量は1.9mgに下がることも覚えておきましょう。
ビタミンE(α-トコフェロール)含有量(食品100gあたり) | 食品 |
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31mg | アーモンド(乾) |
29.4mg | *アーモンド(フライ・味付け) |
17.8mg | ヘーゼルナッツ(フライ・味付け) |
12.3mg | 松の実(煎り) |
12mg | ひまわりの種(フライ・味付け) |
10.8mg | *松の実(生) |
10.6mg | 落花生(煎り) |
10.1mg | *落花生(乾) |
8.5mg | カヤ(煎り) |
4.8mg | *ピーナッツバター |
4.1mg | ブラジルナッツ(フライ・味付け) |
※同じ食品でも調理法や種類などの違いによりビタミンE含有量が異なるものは「*」が付いています。
オイル類
植物性のオイルにもビタミンE(α-トコフェロール)は豊富に含まれています。とくに多いのは、ひまわり油、綿実油、サフラワー油、米ぬか油、とうもろこし油など。日常的に使いやすいオイル類としては、マーガリンやオリーブ油が挙げられますよ!
ビタミンE(α-トコフェロール)含有量(食品100gあたり) | 食品 |
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38.7mg | ひまわり油 |
28.3mg | 綿実油 |
27.1mg | サフラワー油 |
25.5mg | 米ぬか油 |
17.1mg | とうもろこし油 |
15.7mg | マーガリン(ファットスプレッド) |
15.2mg | 菜種油 |
15.1mg | *マーガリン(ソフトタイプ) |
12.8mg | 調合油 |
10.4mg | 大豆油 |
9.5mg | ショートニング |
8.6mg | パーム油 |
7.4mg | オリーブ油 |
6mg | 落花生油 |
※同じ食品でも調理法や種類などの違いによりビタミンE含有量が異なるものは「*」が付いています。
魚介類
魚介類でビタミンEが豊富なのは、あゆの内臓やあんこうの肝、すじこ、からすみ、牡蠣の缶詰、キャビア、イクラ、ツナ缶、オイルサーディン、たらこなど!魚卵や内臓、缶詰以外では、あゆやうなぎ、ニジマス、ナマズ、えび、オオサガ、鯛、イカ、カレイ、鮭、ハマチなどに多く含まれています。
ビタミンE(α-トコフェロール)含有量(食品100gあたり) | 食品 |
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23.5mg | あゆ(養殖・内臓・焼き) |
13.8mg | あんこう(肝・生) |
10.6mg | 白鮭(すじこ) |
9.7mg | ボラ(からすみ) |
9.5mg | 牡蠣(燻製油漬缶詰) |
9.3mg | キャビア(塩蔵品) |
9.1mg | *白鮭(イクラ) |
8.3mg | マグロ(缶詰・油漬・フレーク・ホワイト→ツナ缶) |
8.2mg | *あゆ(養殖・焼き)、いわし(缶詰・油漬→オイルサーディン) |
8.1mg | タラ(たらこ・焼き) |
7.4mg | *あゆ(養殖・内臓・生)、うなぎ(養殖・生) |
7.2mg | 桜えび(素干し) |
7.1mg | *タラ(たらこ・生) |
6.7mg | *あゆ(うるか) |
6.5mg | *タラ(辛子明太子・生) |
6.4mg | にしん(数の子・乾) |
6.3mg | ニジマス(海面養殖・焼き)、ナマズ(生)、*えび(佃煮) |
5.8mg | *ニジマス(海面養殖・生) |
5.3mg | *うなぎ(白焼き) |
5.1mg | *にしん(数の子・生) |
5mg | *あゆ(養殖・生) |
4.9mg | *うなぎ(かば焼き)、オオサガ(生) |
4.7mg | アミ(佃煮) |
4.5mg | 真鯛(養殖・焼き)、ホタルイカ(生) |
4.4mg | *イカ(するめ)、練りウニ |
4.3mg | *ホタルイカ(ゆで) |
4.2mg | 子持ちガレイ(水煮)、アトランティックサーモン(養殖・焼き)、わかさぎ(佃煮) |
4.1mg | ハマチ(養殖・生) |
4mg | 車えび(養殖・ゆで) |
※同じ食品でも調理法や種類などの違いによりビタミンE含有量が異なるものは「*」が付いています。
その他
その他、穀類や豆類、果実類、海藻類、卵類、乳類、菓子類、飲料、調味料、加工食品にもビタミンEの豊富な食品はありますよ!ただし、煎茶や玉露、紅茶の場合、茶葉には多く含まれるものの抽出液にはほとんど含まれないので、飲み物としてはビタミンEを摂取することができません。日常的に摂取しやすい食品としては、マヨネーズや鶏卵、ポテトチップス、ドレッシング、オリーブ、大豆、バジル、のり、カレー粉などが挙げられます。
ビタミンE(α-トコフェロール)含有量(食品100gあたり) | 食品 |
---|---|
64.9mg | 煎茶(茶葉) |
28.3mg | 小麦胚芽 |
28.1mg | 抹茶 |
16.4mg | 玉露(茶葉) |
14.7mg | マヨネーズ(全卵型) |
13.2mg | マツモ(素干し) |
12.2mg | オイルスプレークラッカー |
9.9mg | 鶏卵(乾燥卵黄) |
9.8mg | 紅茶(茶葉) |
9.5mg | *マヨネーズ(卵黄型) |
7.2mg | パセリ(乾) |
6.6mg | *鶏卵(乾燥全卵) |
6.2mg | ポテトチップス、トマトペースト |
6.1mg | サウザンアイランドドレッシング |
6mg | *フレンチドレッシング |
5.5mg | オリーブ(グリーン)、調製粉乳、ブリットル |
5.3mg | *オリーブ(スタッフド) |
5.2mg | すだち(皮・生) |
4.8mg | 大豆(ブラジル産・乾) |
4.7mg | バジル(粉) |
4.6mg | *オリーブ(ライプ)、焼きのり |
4.5mg | 芋かりんとう、ロシアケーキ |
4.4mg | カレー粉 |
4.3mg | *干しのり |
4.2mg | 岩のり(素干し)、パイ皮 |
4.1mg | 自然薯(生) |
※同じ食品でも調理法や種類などの違いによりビタミンE含有量が異なるものは「*」が付いています。

ビタミンEたっぷりのレシピ
それでは実際にビタミンEが豊富な食材を使ったレシピを見ていきましょう。
ピーカンナッツ入りかぼちゃの卵サラダ
まずは、ビタミンEの摂取にもダイエットにぴったりな「ピーカンナッツ入りかぼちゃの卵サラダ」から☆100gあたりのビタミンE含有量は、かぼちゃ4.7mg、ピーカンナッツ1.7mg、ゆで卵1mg、酢と塩は0です。
つまり、「ピーカンナッツ入りかぼちゃの卵サラダ」1人分で約2.3mgのビタミンEを摂取することができるんです。
材料(2人分)
- かぼちゃ…80g
- ゆで卵…1個(60g)
- 酢…小さじ1
- 塩…少々
- ピーカンナッツ…15g
作り方
- かぼちゃの皮をむいて適当な大きさに切り、レンジで加熱してつぶし、ゆで卵・酢・塩を加えて混ぜ合わせます。
- ピーカンナッツを割ってフライパンで煎り、1に加えて混ぜ、器に盛りつけたらできあがり♪
アーモンドミルク
続いて、美肌効果もダイエット効果も高いと人気の第3のミルク「アーモンドミルク」を自宅で簡単に手作りしましょう!アーモンド100gあたりのビタミンE含有量は31mgなので、「アーモンドミルク」1人分(約100ml)で約7.8mgものビタミンEを摂ることができちゃいます。
ただし、「アーモンドミルク」1人分(約100ml)でアーモンド25gつまり約150kcalを摂取することになるので、実は8分目(約80ml)でもちょうどいいぐらい。ちなみにアーモンドの摂取目安量は1日あたり20~25粒(20~25g)ほど。くれぐれも「アーモンドミルク」の飲み過ぎには注意してくださいね。
材料(4人分)
- 生アーモンド…100g
- 水…400ml
作り方
- 生アーモンドをひと晩(8時間以上)たっぷりの水(分量外)に浸します。
- 1をザルに上げて水気を切り、水洗いします。
- ミキサーなどに2と水を入れ、なめらかになるまで撹拌します。
- ガーゼ(さらし)でこしてしぼったら完成です☆できあがった「アーモンドミルク」は密閉容器に入れて冷蔵庫で3~4日ほど保存することができます。しぼりカスは乾燥させるとアーモンドプードルになるので、クッキーなどの材料に使うといいですね。
ニラとブロッコリーの美肌サラダ
ダイエットはもちろん、とくに美肌に効果的なサラダをもう1つご紹介!その名も「ニラとブロッコリーの美肌サラダ」☆ニラとブロッコリーにチーズとくるみをプラスすることで、抗酸化作用のあるビタミンACEをまとめて摂ることができちゃうんですね。
100gあたりのビタミンE含有量は、ニラ3.1mg、ブロッコリー1.7mg、くるみ1.2mg、チーズ1.1mg、マヨネーズ14.7mg、ごま0.1mg、みそ0.3mg。「ニラとブロッコリーの美肌サラダ」1人分で約2.4mgのビタミンEを摂取することができますよ!
材料(2人分)
- ニラ…1/2束(50g)
- ブロッコリー…50g
- プロセスチーズ…15g
- くるみ(ロースト)…15g
- マヨネーズ…大さじ1(14g)
- 白すりごま…大さじ1(8g)
- みそ…小さじ1(6g)
作り方
- ニラとブロッコリーをそれぞれゆでて、食べやすい大きさに切ります。
- ボウルに1を入れ、さいの目切りにしたプロセスチーズ、砕いたくるみ(ロースト)、マヨネーズ、白すりごま、みそを加えて和えます。器に盛りつけたらできあがり♪
ビタミンEたっぷり!ツナとかぼちゃの煮物
ビタミンEは脂溶性ビタミンなので加熱調理も問題なし!というわけで、冷え性対策にもぴったりな「ツナとかぼちゃの煮物」がおすすめ☆100gあたりのビタミンE含有量は、ツナ缶8.3mg、かぼちゃ4.7mg、オクラ1.2mg、ごま0.1mg、おろししょうが・醤油・酒・はちみつ0です。「ツナとかぼちゃの煮物」1人分で約5.7mgものビタミンEを摂取することができちゃいます。
材料(2人分)
- かぼちゃ…160g
- ツナ缶…1/2個(40g)
- 醤油・酒・はちみつ…各適量
- おろししょうが…大さじ1
- 黒ごま…適量
- オクラ…4個(40g)
作り方
- かぼちゃを食べやすい大きさに切り、レンジで2分ほど加熱します。
- 鍋にツナ缶の中身・醤油・酒・はちみつを入れて煮詰め、おろししょうがと黒ごまを加えます。
- 鍋全体に味が染み渡ったら、かぼちゃ・オクラ・水(分量外)を加えて煮ます。
- かぼちゃが柔らかくなったら、器に盛りつけたら完成です☆
簡単冷製パスタ
ダイエット中でもサラダや煮物ばかりというわけにはいきませんね。そこで主食となる「簡単冷製パスタ」を作ってみましょう!ビタミンEの豊富なツナ缶やアボカド、オリーブ油を使います。さらに、ビタミンCたっぷりのトマトをプラスすることで抗酸化作用が高まるんですね。
100gあたりのビタミンE含有量は、ツナ缶8.3mg、アボカド3.3mg、トマト0.9mg、パスタ0.3mg、オリーブ油7.4mg、粉チーズ0.8mg、おろしにんにく・黒こしょう・塩0です。「簡単冷製パスタ」1人前で約6.2mgものビタミンEを摂取することができますよ!
材料(2人分)
- パスタ…200g
- ツナ缶…1/2個(40g)
- アボカド…1個(120g)
- トマト…1個(200g)
- おろしにんにく…小さじ1/2(2g)
- オリーブ油…大さじ3(36g)
- 黒こしょう・塩・粉チーズ…各適量
作り方
- パスタをゆでて、冷水でしめます。
- アボカドとトマトを食べやすい大きさに切ります。
- ボウルに1・ツナ缶の中身・おろしにんにく・オリーブ油・黒こしょう・塩を入れて混ぜ合わせてから、2を加えてさっと混ぜます。
- 器に盛りつけ、粉チーズをかけたらできあがり♪
グレープフルーツのナッツヨーグルト
朝食や間食の置き換えにぴったりなのは「グレープフルーツのナッツヨーグルト」☆ビタミンCの豊富なグレープフルーツとビタミンEの豊富なナッツを組み合わせて抗酸化作用を高め、ヨーグルトで腸内環境を整えることができちゃいます。
100gあたりのビタミンE含有量は、ヘーゼルナッツ17.8mg、ピーナッツ10.6mg、くるみ1.2mg、グレープフルーツ0.3mg、ヨーグルト0.1mgです。「グレープフルーツのナッツヨーグルト」1人分で約3.4mgのビタミンEを摂取することができます。
材料(2人分)
- グレープフルーツ…1個(220g)
- ヨーグルト…200g
- ヘーゼルナッツ…6粒(10g)
- ピーナッツ…10個(10g)
- くるみ…5片(10g)
作り方
- 器にグレープフルーツの実とヨーグルトを入れます。
- ヘーゼルナッツ、ピーナッツ、砕いたくるみをトッピングしたら完成です☆お好みでビタミンEの豊富なアーモンドや松の実、ピスタチオなどを加えてもいいですね。
アボカドイカ納豆
あと1品増やしたい!そんなサイドメニューでもビタミンEをしっかり摂っていきましょう☆サクッと作れる「アボカドイカ納豆」はシソやわさびが効いて美味しいうえに、美肌ケアにも便秘解消にもおすすめです。
100gあたりのビタミンE含有量は、アボカド3.3mg、スルメイカ2.1mg、ひきわり納豆0.8mg、大葉3.9mg、わさび1.4mg、レモン汁0.1mg、おろししょうが・醤油0です。「アボカドイカ納豆」1人前で約2.3mgのビタミンEを摂取することができますよ!
材料(2人分)
- アボカド…1/2個(60g)
- レモン汁…適量
- ひきわり納豆…1パック(50g)
- イカの刺身(スルメイカ)…100g
- 大葉…2枚(1g)
- おろししょうが・わさび・醤油…各適量
作り方
- アボカドを食べやすい大きさに切り、レモン汁をふりかけます。
- 器に1・ひきわり納豆・イカの刺身・千切りにした大葉・おろししょうが・わさび・醤油を入れて、混ぜ合わせたらできあがり♪

ビタミンEを効果的に食べるコツ
ビタミンEが豊富な食べ物や具体的なレシピがわかってきたので、今すぐ作ってみようと思った人も多いかもしれませんね。その前に、ビタミンEを効果的に食べるコツもチェックしておきましょう。
ビタミンEを効果的に食べるコツ
- 1日6㎎を目安とする
- ビタミンCやビタミンAと一緒に摂る
- 質の良いオイルと一緒に摂る
1日6㎎を目安とする
厚生労働省が定めるビタミンE(α-トコフェロール)の1日あたりの摂取目安量は、成人男性が6.5mg、成人女性が6mg、妊婦さんは6.5mg、授乳婦さんは7mgです。また、1日あたりの耐用上限量は、成人男性が750~900mg、成人女性が650~700mgになります。
食事では不足しがちなビタミンEですが、脂溶性ビタミンなので過剰分は排泄されません。サプリだと過剰摂取する可能性も考えられるので上限が定められているんですね。年齢や性別などによってわずかな違いはありますが、大まかにビタミンEの摂取量は1日6㎎を目安にするといいですよ。
ビタミンCやビタミンAと一緒に摂る
ビタミンACEは抗酸化作用という共通点でつながっているだけではなく、一緒に摂ることによって抗酸化作用を高め合うことができちゃうんです。抗酸化作用が高まると、血液がサラサラになって代謝がアップして痩せ体質になったり、肌のターンオーバーを正常に保ったりする効果が期待できます。
美容や健康、ダイエットのためにも、ビタミンEはビタミンCやビタミンAと一緒に摂ったほうがいいということですね☆
質の良いオイルと一緒に摂る
脂溶性ビタミンであるビタミンEは、水や熱に強く、油で炒めるなど質の良いオイルと一緒に摂ることで吸収率が高まるんですね。質の良いオイルとは、オメガ3脂肪酸の豊富なアマニ油やオメガ9脂肪酸の豊富なオリーブ油など。
そもそもオリーブ油などオメガ9脂肪酸を多く含むオイルには、ビタミンEもたっぷり含まれているという特徴がありますよ!ともあれ、質の良いオイルと一緒に摂ると、ビタミンEは吸収されやすくなります。

ビタミンEがもつ主な効果
美容や健康、ダイエットにも役立つというビタミンEですが、具体的にはどのような働きが効果につながるのでしょうか?ビタミンEの主な働きや効果についてまとめました。
ビタミンEがもつ主な効果
- 抗酸化作用
- 血行促進
- ホルモンバランスを整える
抗酸化作用
ビタミンEがもつ主な働きといえば抗酸化作用!まずは、細胞膜などの生体膜が酸化されにくくなるので、肌のターンオーバーが正常化されるんですね。そのため、エイジングケアになって美肌効果が期待できるということ☆
さらに、コレステロールや中性脂肪などの血液中の脂質が活性酸素によって酸化されて過酸化脂質という老廃物になるのを防いでくれます。
ちなみに、過酸化脂質が血管にたまると、血液がドロドロになって動脈硬化などの生活習慣病になったり、血液の流れが悪くなって代謝や脂肪燃焼効率が低下して脂肪がたまりやすくなったりします。
つまり、ビタミンEのもつ抗酸化作用によって過酸化脂質の生成が抑制されると、痩せ体質になるというダイエット効果が期待できるんですね☆
血行促進
抗酸化作用のあるビタミンEには過酸化脂質の生成を抑制する働きがあるので、血液がサラサラになって血行促進に効果的!
血行不良は冷え性やむくみ・セルライトの原因にもなっちゃいますよね。さらに、代謝が悪くなって脂肪がたまりやすくなるという悪循環が生まれてしまいます。
ところが、ビタミンEをしっかり摂ると、抗酸化作用によって血行が促進されて代謝がアップし、脂肪が燃焼されやすくなるということ!
その結果、痩せ体質になるのでダイエットに効果的なんです。
ホルモンバランスを整える
ビタミンEには、脳下垂体や卵巣を促して女性ホルモンを多く分泌させる働きがあります。そのため、ビタミンEをしっかり摂ることによってホルモンバランスが整えられるんですね。
ホルモンバランスが乱れると、肌荒れや生理不順、月経前症候群、不妊、更年期障害、自律神経失調症といった問題が生じる可能性が高まります。
つまり、ビタミンEを摂取することによってホルモンバランスが整えられると、肌荒れや生理不順、更年期障害などが緩和されることが期待できるでしょう。
また、女性ホルモンにはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類がありますが、このうちビタミンEはプロゲステロンの材料になります。
とくにプロゲステロンには妊娠に備える働きがあるので、ビタミンEを摂ると妊娠しやすくなる可能性が高まるでしょう。
ただし、ビタミンEを摂取すれば必ず妊娠するわけではないので、不妊治療については医師に相談するようにしてくださいね。

ビタミンEが不足するリスク
美容や健康およびダイエットの効果が高いビタミンEは、不足すると様々なリスクが考えられます。ビタミンCやビタミンB1・B2ほど不足しがちな栄養素ではありませんが、実際にビタミンEが不足するとどのようなリスクが生じるのか、チェックしておきましょう。
ビタミンEが不足するリスク
- 貧血
- 血行障害
- 皮膚の抵抗力がなくなる
- 生活習慣病を引き起こす
- 生理不順
- 月経前症候群
- 不妊
- 肌のシミが増える
貧血
貧血には様々な種類があって、多いのは鉄分不足による貧血ですが、他にも葉酸とビタミン12不足による貧血や赤血球が壊れる「溶血性貧血」などがあります。
ビタミンEが不足するとこの「溶血性貧血」になるリスクが高まるんですね。
赤血球が壊れる「溶血」自体にも様々な原因がありますが、その1つがビタミンE不足。抗酸化作用のあるビタミンEが不足すると、赤血球膜の構成成分である脂質が酸化され、膜が破れて赤血球が壊れるという流れです。
逆に言うと、ビタミンEをしっかり摂ることによって「溶血性貧血」を予防できる可能性は高まるというわけですね。
ただし、ビタミンEさえ摂っておけば必ず「溶血性貧血」にならないわけではないので、貧血が疑われるときは医師に相談するようにしましょう!
血行障害
また、抗酸化作用のあるビタミンEが不足すると、活性酸素によって脂質が酸化されて過酸化脂質になり、しかも血管にたまるので血液がドロドロになってしまいます。つまり、血行障害が起きるということ!
皮膚の抵抗力がなくなる
赤血球膜や細胞膜を含めた生体膜を酸化から守っているビタミンE☆要するに、ビタミンEが不足すると生体膜が酸化しやすくなるわけですね。そのため皮膚の抵抗力や免疫力がなくなって、アトピー性皮膚炎が悪化するなどのリスクが高まります。
生活習慣病を引き起こす
ビタミンE不足によってコレステロールや中性脂肪など血液中の脂質が酸化されて過酸化脂質が増えると、血液がドロドロになってしまいます。その結果、動脈硬化などの生活習慣病を引き起こす恐れが高まりますよ。
生理不順
ホルモンバランスを整える働きのあるビタミンE☆不足すると、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)という2種類の女性ホルモンの分泌が少なくなってしまいます。そのため生理の量や日数が多くなりすぎたり、逆に少なくなりすぎたりする生理不順になるリスクが高まるでしょう。
月経前症候群
同様に、ビタミンE不足によってホルモンバランスが乱れると、月経前症候群(PMS)になる危険性が高まります。具体的には、頭痛や腹痛、イライラや倦怠感、めまいや集中力の低下、食欲不振や睡眠障害などの症状が考えられます。
不妊
妊娠準備に欠かせない女性ホルモン「プロゲステロン」の材料にもなるビタミンE☆不足すると、子宮の状態が整わず受精卵が着床しにくくなるので、不妊や流産の恐れが高まります。
肌のシミが増える
ビタミンEの抗酸化作用によって細胞膜が酸化されにくくなると、肌のターンオーバーが正常化されます。ところが、ビタミンE不足によって肌のターンオーバーが乱れると、メラニン色素が沈着して肌にシミが増えるようになってしまいます。
また、女性らしさを生み出す女性ホルモン「エストロゲン」には肌のシミやしわ、乾燥を抑える働きもあるんですね。そのためホルモンバランスを整える働きのあるビタミンEが不足すると、シミだけでなくしわや肌の乾燥の原因にもなっちゃいますよ。

ビタミンEはサプリじゃなくても充分に摂れる!
抗酸化作用や血行促進、ホルモンバランスを整える働きのあるビタミンE☆不足すると、貧血、血行障害、皮膚の抵抗力がなくなる、生活習慣病を引き起こす、生理不順、月経前症候群、不妊、肌のシミが増えるといったリスクが高まります。
ただし、植物性のオイルや種実類、魚介類を中心に、野菜類やその他の食品にもビタミンEは幅広く含まれているんですね。そのため1日6mgを目安とすると、ビタミンEはサプリじゃなくても充分に摂ることができちゃいます。ビタミンEの多い食べ物一覧やおすすめのレシピを参考にして、いつもの食事でしっかりビタミンEを摂取するようにしましょう!
